ここの運営方針は、私との職務関係を示唆する投稿内容を原則として削除するというものです。私との職務関係が無い他大学の方であれば、大学名や立場が分かる状況での投稿は差し支え有りません。
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その他 (1)
問題は2点。
メールの真偽は、たとえば裁判所に証拠として出す場合に問題になったりする。電子データの改ざんは容易なので、どうするかが悩みの種なのだが、メールヘッダに記載された配送経路まで含めて示して初めてある程度の信憑性を伴うと行ってよいだろう。少なくとも、送受信の組み合わせが本当かどうかはチェックできる。From, To, Subject程度の情報だけなら、内容はいくらでも偽造可能である。例えば、私も、クレームのメールを大学経由で受け取ったことがあるが、事務に連絡して、必ず、全ヘッダ情報をつけて転送してもらうようにしている。後日、トラブルに発展した場合のためである。もっとも、私もヘッダ公開無しにウェブコンテンツに引用したこともあるが、ヘッダ情報付きのメールは保存した上で、相手にも公開の連絡を送って、間違いが無いことを確認できる状態にしている。
当該エントリーの議論では、少なすぎる情報しかなく、フェイクが混じりうる状態のものを真実であると考えて議論しており、ガセを踏む可能性があるが、そのことを全く意識していないように見える。次に書いたように、blog主がと学会員でない限り、MLの内容を直接知ることは無いわけだから、内容がと学会MLのものだと主張するのであれば、まずは、メールヘッダを全文公開すべきだろう。でなければ、読んだ第三者が作り話かどうかを判断することができない。【追記】伝聞なので不確かで不完全なものだという前提で話をするのなら、本物であることの証明は不要となる。
と学会MLだが、会員同士の情報交換用であり、非公開である。ログも会員しか見ることができない。各自のメーラーで受信した後は、普段使っているパソコンのメールボックスにその内容が入るし、普通は、パソコンそのものやメーラー起動にはパスワードが設定されている。
ということは、流出した内容が真実であり、かつ、会員が自発的に出した場合やパソコンへのウイルス感染等が原因の事故による流出でなかった場合
・MLを運用しているサーバーから盗んだ
・会員個人の(パスワードロックしている)メーラーのメールボックスから誰かが盗んだ
・会員がパソコン修理等を依頼した業者がHDDから盗んだ
といったものが考えられる。つまり、当該エントリーに引用された資料入手には、不正アクセス禁止法に違反する行為が伴っている可能性がある。「一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金」の対象になる、立派な刑事事件なのだが……。
ちょっと調べたのだが、不正アクセス禁止法って、親告罪ではない。ということは、通報や告発は誰でも可能で、被害者が訴えようが訴えまいが罪に問われる。現状で最も疑われても仕方がない立場に居るのが、内容を公開しているblog主ということになる。別の人からの情報提供の場合は、情報提供者をかばえば今度はblog主の犯人隠避が問題になる。つまり、当該エントリーは「皆さん刑事手続で告発よろしく」と触れ回っているのに等しい。情報の入手経路が違法でないことを十分確認しているのならともかく、よくそんな危険な内容(というか犯罪自慢になりかねない内容)を公開しているなあ、と。なお、刑事訴訟法250条より公訴時効は3年。立件して公判を維持する時には、犯罪事実を立証するのは検察の仕事になるが、疑わしければ捜査の端緒にはなり得る。MLの内容の入手経路が完全に合法だということくらい、さっさと示した方が、blog主にとっては安全だろう。【追記】あるいは、メールの内容が伝聞に過ぎず未確認であることを明示する、というのでもかまわない。そもそもツクリの場合にはその必要もない。あくまでも一般論としてだけど。
以下は一般的な注意事項。
本人が公開した情報に対する意見論評は自由に行って構わないが、もともと非公開の情報に基づいて他人を中傷すれば、裁判で勝つのが難しくなることは知っておいた方がよい。真実性や真実相当性の立証ができないからである。また、これまでの判例から「虚名も保護の対象」である。これを知らない人が意外に多い。つまり、本当のこと(客観的事実)を述べた場合でも、それが他人の社会的評価の変動をもたらす場合は、公益性がなければ負けることになる。免責される条件である「公益性・公共性」と「真実性・真実相当性」は両方満たさないといけないので、結構厳しい。神戸の裁判では、これが両方とも決まって、原告の請求が棄却されることになった。
【追記】検証blogの書き方をみて、あれで安全だと思う人が出てくるとまずいので一応注意を喚起しておく。政治家や芸能人、作家の作品内容に対する批判をする場合と、一個人の(公共の利害に関係のない)言動への批判は同じ扱いにはならないだろう。
※流出したと称する内容が本当にMLの内容と一致しているかどうかについては、相手に余計な情報を与えたくないので、私からはノーコメントである。
posted at 2009/07/31 11:57:32
lastupdate at 2009/08/01 01:05:08
いや、普通当事者も第三者が見ても、第一に問題にするのは内容が本物かどうかでしょう。
そして、本物である場合に流出経路を探すのであって。
該当の朝日新聞の記事の場合、最初にwinnyに放流した人は責任を問われると思います。社内の人間が家で仕事をするために……というのであっても、社外に情報を持ち出した時点で普通は社内の規則にひっかかるわけで。
再放流の場合は、記事の通り確かに微妙ですね。
ponさん、
>仮にと学会員の誰かが当該ブログ主に情報を提供していた場合はどうなるのでしょうか?
不正アクセスという話にはならないと思います。
モモンガさん、
>いや、普通当事者も第三者が見ても、第一に問題にするのは内容が本物かどうかでしょう。
>そして、本物である場合に流出経路を探すのであって。
探す場合はそうなりますね。ただ、本物かどうかとか、今探す手続をとっているかどうか、といった情報を私の方から出す理由は無いんですよ。だから、あくまでも可能性の話として書いたわけですし、その方が、多分、関係者が取り得る行動のオプションが増えると判断しています。
安岡孝一さん、
「通信の秘密」の守秘義務を課されているのは、電気通信事業者と個人なんですが、個人に対して課されているのは、盗聴などをすることを禁止するというものですね。ですから、当事者が流した場合(ponさんが指摘したケースですね)は通信の秘密とは関係なくなりそうです。
私人間の場合についての考察の資料としては
» link here «
がありますね。もし、kensyouhanさんが「盗聴」によって情報を得ていた場合には、通信の秘密にまともに引っ掛かりそうですが。
私も、kensyouhanさんにヘッダを示せとは求めていません。ただ、現状だと、「kensyouhanさんのまるきり創作」から「内容がMLに本当に流れたものである」まで、グレーゾーンがかなり広い状態になっています。
>つまり、現時点でのkensyouhanさんの戦略としては、あくまで伝聞情報としてメールを示すべきだし
この点、同意ですね。
ただ、伝聞にしても、伝聞の途中で誰かが違法な行為をしたのではないか?という疑いを持つのもまた自由ですよね。
>その程度の批判は現時点のkensyouhanさんは甘んじて受ける覚悟だ、というだけのことだと思いますよ。
今回の私の興味は、と学会員としてのものではなく、むしろ、情報ネットワーク法学会の会員としての興味に基づいています。
MLのメンバーからの流出、という前提を採用すれば興味の対象外になります。もし、不正アクセス禁止法に引っ掛かるという前提なら、あくまでも可能性としてどういう展開があり得るかなあ、と考えていたりするわけでして。
日本では、訴追は検察官の役目なので、告訴した人が全部の情報を知る必要は一般論としては無いでしょう。
>たとえば、天羽さんがkensyouhanさんを告発したとして、kensyouhanさんが「メールヘッダに記載された配送経路」を裁判所に提出したとしても、通常、天羽さんはそれを見ることができないわけですから。
というか、そもそも見る必要も無いわけです。仮に見せられて知ったところでそんな情報は使いようがないんです。バラしたら今度はプライバシー侵害で私が提訴されるだけでしょう。
見ることにメリットがあるとしたら、私が当事者で、民事でも原告になれる場合だけですよ(この場合は、発信者情報開示手続とかをすっ飛ばせるので楽になる)。
>これが民事だったら、こと本件に関しては、どんなまずいことになってたやら…。
まずいというのがどういう意味かはっきりしないんですが、知る必要のない情報を知るハメになったら、管理とか破棄とかが大変なので、逆に面倒な気がします。
というか、本件でなくたってまずいのがいっぱいあるでしょう。親告罪ではない犯罪を告発したら、告発した人が関係者の個人情報を見放題なんてことになった日にゃ……。
そうですよね。ですから、仮に本件でkensyouhanさんと戦うのなら、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」なんてシチ面倒くさいことするより、メールを書いた本人が、たとえば「著作権法」の公衆送信権で戦った方が、勝てる可能性は高いと思うんですよ。情報ネットワーク法学会の会員としては、そのあたり、どうなんでしょ?
それはともかく、公衆送信権の争いに持ち込むとすると、上の方のコメントでT.Kouyaさんがリンクされたasahi.comの記事の話になりますね。争うことは可能でしょうけど、条文の使い方としてはやっぱりナナメ撃ち感が……。
それで、asahi.comの記事も踏まえるとして、一体どういう制度を作れば機能するんでしょうかねぇ。
» link here «
この元となっているのは、高橋郁男弁護士らの研究です。
「「通信の秘密」の数奇な運命」(PDF)
» link here «
通信の秘密は、憲法21条に記されているのですが、実はその意味は全く検討されないで、現憲法に記されたから憲法と実体法と、現場実務で齟齬が起きている。
という内容の研究成果です。
この研究自体は、現憲法の策定に当たった、連合国司令部(GHQ)の担当者に直接インタビューするなどして「検討した時間がない」というところまで、確認しています。
このために、今回のような現場の議論で「憲法上の通信の秘密」をストレートに持ち出すと、議論が混乱することが保証されています。(爆)
むしろ、自然法的に「内緒話だろ」とした方が現実的かもしれません。
しかし、我々ネットワーカーが通信の管理に関わる時代になってくると、「内緒話は・・・・・」のような牧歌的な発想では法的な対処ができませんから、今度は「憲法21条を無視して、実体法だけで判断する」が合理的だとなってきます。
それが、現状なのです。
まあ、実は通信の秘密とは何で、実体法がそれを守っているのか?となると、当然前者が定義されていないのだから、守るもヘチマもなく、完全に運用問題に落ちていて時代とともに変化しています。
要するに、通信の秘密は日本の文化としてなんとなく守られているもの、といった感じのようです。
言われて思い出しました。高橋弁護士の論文、一度は見た記憶が。酔うぞさんところ経由だったか(汗)。
しかし、いくらGHQが手抜きをしたといっても、「通信の秘密」をまるきりその場の思いつきで書いたというわけじゃなくて、彼らだって日本国憲法を考えた時に、自分たちの憲法は頭にあったでしょう。検討はしていなくても、自国の憲法での運用が基準でそこから変更そ加えるかどうか、くらいのことは考えていたんじゃないですかね。
一国の憲法の解釈を他国のそれに合わせるというのも変な話ですが、英米法の扱いに準ずる、とやって残りの法律を考えた場合、不具合は出るんでしょうか。
日本国憲法が出来た経緯から考えて、趣旨がわかりません→英米法準拠、と考えるのが自然な気がするんですが。作った奴の頭にあったのって、多分、ねぇ……。
改憲論が出てくると、大抵は9条ばっかりが問題になるわけですが、「通信の秘密」の方はどうなるんだろう。今度はちゃんと時間をかけて検討するのかしら。
>いくらGHQが手抜きをしたといっても、「通信の秘密」をまるきりその場の思いつきで書いたというわけじゃなくて、
>彼らだって日本国憲法を考えた時に、自分たちの憲法は頭にあったでしょう。
書いた(議論した)記憶も経過(メモなど)も全く残っていない。
とのことでした。
何か、議論したりして、経過が残っていれば解釈の余地があるのだが、それ自体がないから「全く考えたことが無いと解釈するべきだ」とうのが高橋氏の見解でした。
「通信の秘密」と言いますが「通信の何を秘密とするのか?」は日本の社会常識としてはかなりあいまいなままに過ぎてきました。
通信文本文、通信経路、通信した記録といったものが通信を成立するために必要不可欠です。
これらの何を秘密にするのか?
通信文本文については秘密で当然となりますが、場合によっては「通信したこと自体を秘密にしたい」ということもあります。
通信した記録というのは、主に通信料金に直結するわけで現代では常に個人情報と一対一の関係にある、と言っても過言ではないでしょう。
実は、個人情報=匿名問題では現金が匿名を保証するという言い方があります。
「通信の秘密の数奇な運命」で帝国憲法(明治憲法)の信書の秘密条項を引き合いに出しているのは、この「現金による匿名性の保証」と不可分の関係にあるからです。
切手などを使って手紙を出すと、これは発信者情報の保護になっているわけで、だから手紙での脅迫状の送付は有効なわけです。
脅迫状と書きましたが、帝国憲法が信書の秘密を規定したときに犯罪に使われるということは織り込み済みだったとのことです。
これが、電報が出来て話が怪しくなってきた、とは2007年1月の勉強会の会場で「元電電公社職員」の方が述べていた事でした。
電報は、通信文を局員に提示して電文に作りますから、局員は通信文の内容を知っているわけです。
その中には事件の予告があるかもしれない、というのは容易に想像できるわけで、窓口職員に対して、「見るからに青ざめた人が、自殺をほのめかす電文を依頼したらどうするか?」という課題でトレーニングしたということでした。
このトレーニングの正解は昔は「内容を見ないのだから何もしない」であったものが、後年は「内容によって介入する」に変わったのだそうです。
ニフティ社がパソコン通信を始めたときに、クレジットカード決済だけで始めたのは、個人情報をニフティ社が管理しないで、同時に確実な決済をするためであった、と聞いています。
このように、通信したことは内容に関わらず個人情報であるという認識があるから、個人情報保護と通信の秘密はどちらが優位か?を考えなくてはいけないのですが、仮に通信の秘密を最大限に重視すると明らかにネット社会が成立しません。
つまりは、実体法としての通信の秘密規定がちゃんとしていないから、憲法21条だけが宙づり状態で今もある、ということです。
現実問題として、通信の秘密について役所によって都合の良い運営がなされていて、検察庁と総務省でしばしば対立しているのはご承知の通りです。
インターネット時代になって、通信経路が一般に開放されてしまって、IPアドレスを誰もが見ることが出来るようになると、通信経路の秘密は意味がなくなってしまい、結果として通信した事実までは秘密ではなくなってしまった。
早い話が、二者がネットワーク上でケンカしている場合に内容は分からなくても、時間単位のやり取りは見えますから「ケンカがこの時間にあった」とは想像できてしまいます。
これは現在、学校裏サイトの状況分析では一般的に使われています。
さて、通信の秘密とはなんなんでしょうねぇ?
大日本政府電信取扱規則の布告は明治6年8月13日、これに対し、大日本帝国憲法の発布は明治22年2月11日、電報の方が15年以上前なので、時間の順序が逆ですよ。つまり、明治22年時点の「信書」は、当然、当時の「電信」を含んでると考えられるんですが、その点いかがですか?
>さて、通信の秘密とはなんなんでしょうねぇ?
本件に関して言えば、「kensyouhanさんがどこから問題のメールを手に入れたかは、kensyouhanさん以外から示されることはない」ということが、「通信の秘密」そのものでしょう。
>本件に関して言えば、「kensyouhanさんがどこから問題のメールを手に入れたかは、kensyouhanさん以外から示されることはない」ということが、「通信の秘密」そのものでしょう。
それですと、そもそも「通信が実際にあった」ことすら不明です。ですから「メールを手に入れた」のか「メールらしきものを創作した」のかの区別がつかないですよね。
後の場合ですと、「通信の秘密」で保護されるものが、「メールらしきものを創作しておいて通信があったと言い張ること」になりそうですけど。
何だかうまく範囲を決められそうにないんですが。
問題の報文が出ている学会誌のバックナンバーですが
» link here «
のように、商事法務から購入できる、という連絡をもらいました。
ISBNでamazonで検索したら、マーケットプレイスに在庫があったので注文してしまいました。
酔うぞ>このトレーニングの正解は昔は「内容を見ないのだから何もしない」であったものが、後年は「内容によって介入する」に変わったのだそうです。
つまり、当初は電信も手紙と同じ扱いにすると考えていたから「内容を見ないのだから何もしない」、だったんじゃないですかね。電信よりは手紙の方が先でしょうし。
「内容によって介入する」余地は、電信だからあったわけで、後から扱いが変わった理由が何かありそうに思うのですけど。
という推論には、
「仲間内の噂話が外に漏れた、盗聴!?」
と同レベルの飛躍があります。
誰が漏らしたかを疑うのが当然でしょう。
(これでは牽制にもならないのでは…)
>つまり、明治22年時点の「信書」は、
>当然、当時の「電信」を含んでると考えられるんですが、
>その点いかがですか?
「当然」電報は無関係であった。
と考えるべきでしょう。
憲法(そもそも帝国憲法には改正規定そのものが無い)は一般的に過去の社会的な決め事について「憲法」で定めるものでしょうから、その当時の近代技術などに直接対応するのは実体法の扱い分野でしょう。
そこで、勉強会でも話題になったのが「信書の秘密から通信の秘密に変わったのは?」でありました。
わたしの理解では、信書の秘密は明治憲法制定以前に非常によく確立していて、それゆえ日本では世界で最初に為替取引が成立していた。
手紙は基本的に配送する機関が指定外ところに意図的に配送しない限り、秘密は守られるわけですが、電報など手紙よりも高度な通信システムでは、ここがドンドンと難しくなります。
比喩としては、昭和憲法の通信の秘密が、1985年のネット解放によって「電電公社を管理すれば」という状況から大きく外れて、プロバイダ責任制限法が出来たといった関係が、明治憲法の信書の秘密と電報問題にあったと理解すれば良いかと思います。
天羽優子さん、そういう議論の進め方は、正直、私は納得がいきません。少なくとも私は、何らかの通信はおこなわれたという前提で議論しています。もし「通信が実際にあった」ことすら否定するのなら、「通信の秘密」はおろか、「公衆送信権」も「不正アクセス禁止法」も何の意味も持たないことになり、ひいては、このページ全体が無意味ということになってしまいます。そういう議論の進め方は、非常に卑怯なやり方だと考えられる(つまり自分の言いたいことは言いっぱなしで、相手の議論は意味のないものにしてしまう)のですが、情報ネットワーク法学会では、そういう卑怯な議論の進め方をヨシとしているのですか?
内容、経路、発信の事実が別々に秘密として存在します。
内容は内容そのものですから分かりやすいですが、
経路というのは、簡単に言えば追跡の可能性の問題であり、ログとも言えます。
発信の事実、というのはこれは匿名性ですね。誰それが発信したというのが特定されると匿名もヘチマも無くなります。
もちろん、経路と匿名性はセットになる場合が多いのですが、いわゆるアラシ対策などでネット管理者が「このIPは拒否する」と処置では「匿名性は維持されている」ことになります。
その逆に、声であれば声紋、テキストであれば辞書のクセといったもので、匿名の発信者が同一人物あるといったところまでは、すぐに絞り込めます。
この場合には、経路が必要とも言えない。
こうなると、通信が確実に暴露される、例えば犯罪の証拠とするために、上記3つについてそれぞれをそれなりに根拠ある証明をしないと「偽造だ」「えん罪だ」といった反論が出てくるでしょう。
現在のネット管理体制は、ここらへんをかなり不勉強なレベルで行われている、と感じています。
これはちゃんとやると、膨大な手間が掛かることなのです、単にブロックするぐらいしか本当出来ないのですが、それでも反論に絶えることができるのか?は問題です。
コメントの流れを見ればわかるように、「通信の秘密」を議論に持ち込んだのは安岡さんであって、私ではありません。私はあくまでも、内容の真偽を示すのが困難だろうということと、不正アクセス禁止法まで考えるべきだろうということを書いただけです。
その後、酔うぞさんの指摘があり、「通信の秘密」を厳密に適用した場合「通信があったこと」を前提にもできなくなるだろうと考えました。
「通信の秘密」が保たれている状態であれば、「通信があったこと」や「通信内容に嘘が無いこと」は、通信を行った一方の発言だけでは示せないでしょう。通信を行ったもう一方が認めれば、「事実」になるでしょうけど(裁判所が認定可能な「争いのない事実」の意味です)、それ以外の場合は、酔うぞさんの書かれたように、使った通信経路がわかるとか、ログが出てくる、となって始めて「通信があった」を示せるわけです。それでも、内容についてはわからないままとなります。
>もし「通信が実際にあった」ことすら否定するのなら、「通信の秘密」はおろか、「公衆送信権」も「不正アクセス禁止法」も何の意味も持たないことになり、ひいては、このページ全体が無意味ということになってしまいます。そういう議論の進め方は、非常に卑怯なやり方だと考えられる(つまり自分の言いたいことは言いっぱなしで、相手の議論は意味のないものにしてしまう)のですが、情報ネットワーク法学会では、そういう卑怯な議論の進め方をヨシとしているのですか?
私に向かってこういう事を書くのはお門違いですね。「通信の秘密」を持ち込めば議論の前提の成立が怪しくなることまで考えずに議論を始めたのは安岡さんですから。
酔うぞさんが既に、
>このために、今回のような現場の議論で「憲法上の通信の秘密」をストレートに持ち出すと、議論が混乱することが保証されています。(爆)
と指摘している通りになったというだけの話でしょう。
酔うぞさんが
>むしろ、自然法的に「内緒話だろ」とした方が現実的かもしれません。
と指摘していますが、これに近い裁判例があることはあります。
【通信があり、かつ、内容に誤りが無いという前提での議論】
さて、本当にMLの内容が出ていた場合ですが、
» link here «
が参考になるかもしれません。
著作権法の適用ですが、常にできるわけではなくて、その内容が「法的保護に値する「創作的に表現したもの」」でないと適用されないようです。公衆送信権の議論をする前に、内容が著作権法上の法的保護に値するかどうかの検討をしないといけません。内容が著作物と判断されなければ、公衆送信権の議論にはなりませんので。
次に、「プライバシーないし人格権侵害」を問題にすることができそうです。「私信は特定の相手だけに思想や感情を伝えることを目的としており、もともと公開を予定していないものであるから」とあります。MLメンバー=特定の相手、とできるか、ということの検討が必要でしょう。次に、内容の公表を決めることができるのは、その内容を受け取った相手ではなくて発信者ということになりそうです。発信者以外のMLメンバーは、公表していいという許諾を与える立場にはならないでしょう。ですから、酔うぞさんの指摘に従って、発信者の「プライバシーないし人格権侵害」にあたる、とする方が、議論は混乱しなさそうです。
【通信があり、かつ、内容に誤りが無いという前提での議論終わり】
いずれにしても「通信の秘密」を持ち出すのは、議論の筋が良くないということじゃないでしょうか。
>誰が漏らしたかを疑うのが当然でしょう。
あなたにとって当然でも、私にとっては違います。
登場人物としては、
・発信者
・発信者以外のMLメンバーつまり受信者(受信者間で差がない)
・blog主
・上記以外の人
しかいないわけで、この4種類については区分けがありますが、「誰が」は議論に影響しません。
犯人捜しをするのが当然だと考えることで、不正アクセスの可能性を考慮しないことの方が問題だと思います。エントリーでは、きちんと、前提条件をつけて話を振り分けています。
>(これでは牽制にもならないのでは…)
牽制の意図はありません。ただ、可能性の一つとして疑われうる立場だということをはっきりさせただけです。
「俺に対する名誉毀損なんじゃないの?」って、そりゃ内部から情報が洩れた事より先に「不正アクセスじゃねーの?」って書けば、そう思われますわな。
いきり立ってみたものの、かえってメーリングリストの信憑性を高めてしまったあたり、迂闊ですなあw
>「通信があったこと」を前提にもできなくなるだろうと考えました。
なんて公にしちゃ、いくらなんでもまずいですよ。それをあなた自身が公に認めてしまうと、「通信があったこと」を前提にできないとあなた自身は考えているにもかかわらず、あなたは
>つまり、当該エントリーは「皆さん刑事手続で告発よろしく」と触れ回っているのに等しい。
と書いたことになるわけですから。
>「通信の秘密」を持ち込めば議論の前提の成立が怪しくなることまで考えずに議論を始めたのは安岡さんですから。
はあ、そうなんですか。でも、私のせいにしたところで、どうなるもんでもないと思うんですけど。っていうか、私の前提はメーリングリストでの通信(つまりkensyouhanさんから見た場合は複数ソースの確認)なんですから
>通信を行ったもう一方が認めれば、「事実」になるでしょう
は「もう一方」なんていう単数じゃなくて、そもそも複数なんですが、もしかしたら、その点すら前提として理解せずに、このページを書き始めたんですか? うーん、でも、もう、» link here « も出ちゃったようだし、すでに遅いかな。
はい、おっしゃるとおりです。すみません、酔うぞさん、ダシに使ってしまって。実際、明治6年の大日本政府電信取扱規則には、「通信の秘密」に関する規定はないんですよね。つまり、「通信の秘密」が電信において議論されるようになったのは、もうちょっと後の話(遅くとも日中戦争前後なんですが、日露戦争中にも議論があったようなので、もう少し調べる必要があると思ってます)だと考えられます。ただ、ここでの「通信の秘密」は、そもそも軍事をかなり意図したものだったようなので、さて、どこをどう切り分けようかと…。
やっぱり、この場合「通信の秘密」は入ってきそうにないです。
誰が誰に対して何ができるか、と考えた場合、
1)第三者(民事の当事者になり得ない人、という意味です)が、刑事手続を前提にして通報する場合
→どの程度疑わしいかがだけが問題であって、通報した人にとっては「通信の秘密」は関係がない(捜査の過程で、と言う話ならあるかもしれないが、第三者にとっては無関係)。
2)民事の当事者になり得る人が動く場合
→プロバイダ責任制限法の手続を使うことになるので、そちらの運用の問題になってしまい「通信の秘密」を持ち出す必要が無い。
>検証班さんからセンセにお返事がありましたね。
>「俺に対する名誉毀損なんじゃないの?」って、そりゃ内部から情報が洩れた事より先に「不正アクセスじゃねーの?」って書けば、そう思われますわな。
思うのは勝手ですが、「流出した内容が真実であり、かつ、会員が自発的に出した場合やパソコンへのウイルス感染等が原因の事故による流出でなかった場合」と、その議論の前提はきちんと書いていますので。
>いきり立ってみたものの、かえってメーリングリストの信憑性を高めてしまったあたり、迂闊ですなあw
何か勘違いしてますね。私の方にはいきり立つ理由なんか何もありません。違法かどうか、不法行為の可能性があるかどうか、その場合の議論がどうなるかにしか興味がないので。
>、「メールヘッダに記載された配送経路まで含めて示して初めてある程度の信憑性を伴う」とのあなたの主張は理解できますが、それを公開することは結局「通信の秘密」に抵触します。
と書いたとおり、「通報した人」がいようがいまいが関係なく、「メールヘッダに記載された配送経路」を「公開」した場合に「通信の秘密」に抵触する、と私は主張しているのです。なぜ、関係ない方向に話を進めたがるんです? それも私のせいですか?
>>「通信があったこと」を前提にもできなくなるだろうと考えました。
>なんて公にしちゃ、いくらなんでもまずいですよ。それをあなた自身が公に認めてしまうと、「通信があったこと」を前提にできないとあなた自身は考えているにもかかわらず、あなたは
それを始めたのはあなたです。その、あなたの議論に従った場合に、「「通信があったこと」を前提にもできなくなるだろう」という話です。あくまでも、あなたが持ち込んだ前提に基づいた場合の話に過ぎません。
私は別に「通信の秘密」を持ち込まずに話を進めていましたから、別にまずくはありません。
>私の前提はメーリングリストでの通信(つまりkensyouhanさんから見た場合は複数ソースの確認)なんですから
ソースが複数でも、それぞれについて「通信の秘密」とやらを前提にした場合には、不確定であることに違いが無いんじゃないですか。
ところで、さっきちょっと酔うぞさんと話をしたんですが、
» link here «
の話になりました。つまり、「神の視点」を持ち得ない場合にどういう議論になるか、という話です。
前提が必ずしも明らかでない場合には、いくつか場合分けしておくしかないでしょう。
>「通報した人」がいようがいまいが関係なく、「メールヘッダに記載された配送経路」を「公開」した場合に「通信の秘密」に抵触する、と私は主張しているのです。
この場合の「通信の秘密」は、憲法を直接適用すべきだという話でしょうか。それとも、他に根拠となる条文があるのでしょうか。
まず、このコメントの議論の前提として、
・メールが本物であり
・誰か(仮にX氏としましょう)がそれをblog主に転送した
というものを採用します。
すると、ヘッダが完璧であった場合、2つの情報が含まれそうです。つまり、(1)「発信者→メーリングリスト→X氏」への経路と、(2)「X氏→blog主」への経路です。どちらも、送信者と受信者以外には普通は明らかになりません。
まずは、教科書の範囲で考えると、「通信の秘密」には、公権力による調査と、通信業務事業者による漏洩の2つが想定されています。あとは、刑事事件の捜査での、郵便物の押収や電話の盗聴が問題になっています。
これをそのまま送信者本人や受信者本人あてはめられるかというと、無理じゃないかというのが私の意見です。
それよりも、プライバシーの保護ができなくなる、といった理由にする方がすっきりすると思うのですが、どうでしょうか。
仮定の話だったら相手にどんな嫌疑をかけてもオッケーですか?
>相手方も言ってますがkensyouhan氏が不正アクセスでメールを盗んだか、お仲間の誰かが秘密を漏らしたか比べてみれば後者のほうが確率が高いのは当たり前
以下、場合分けします。
(1)当該メッセージの発信者自身が内容を公開あるいは公開に同意した場合
問題なし
(2)当該MLにおける受信者の誰かが内容を外に出した場合
closedであることを考慮すると、手紙の公表の場合の裁判例から、プライバシー権の侵害にあたる可能性あり。誰かが出していたとしても、その人が発信者で無い以上、公開して良いかどうかを他人に許諾する権利はそもそも無いはず。いずれにしても、誰かの不法行為を経て出てきた内容という結論になりそう。
(3)当該MLの内容を、誰かが不正アクセスしによって盗み出した場合。
(パソコンを修理に出した先のどっかの下請けから……といったパターンを含む)
誰かの犯罪の結果得られた情報に基づいて記述をしているという話になる。
(4)kensyouhan氏自身がハッキング
本人の(以下略)。
(5)メンバーの誰かのパソコンがウイルスに感染し、その結果流出。
責任はウイルスを作った誰かにあるが、追求は難しいだろう。
こう考えると、closedなMLの内容が外に出た場合、問題無しなのは、
(1)その内容の発信者が許諾した場合
だけになりそうです。
(5)ウイルス感染の事故で既に広く流出してしまったものを利用した場合
は、コメントの上の方のasahi.comの記事にもあるように微妙です。
他のケースを忘れていたらご指摘ください。
こうである以上、もとの発信者が許可していない場合のclosedなMLの内容の公開は、刑事上あるいは民事上の責任を問れるリスクがつきまとうわけです。kensyouhan氏のやり方が正しいと思って真似する人が出てくるとまずいので、そのような行為の危険性を指摘しているつもりです。
>・誰か(仮にX氏としましょう)がそれをblog主に転送した
その前提の範囲内だと「プライバシーの保護」あたりでも理由がつくかもしれませんが、本件(【追記】が成される以前のこのページ)では、そもそも「不正アクセス禁止法違反」が想定されていたので、前提がそんな簡単じゃありません。で、いくつか、かなりヤヤコシイケース(kensyouhanさんが善意の第三者を装っているケースとか、別の匿名の「kensyouhan命」フリークが「経路情報」を「一部」公開したケースとか)が私の中では考えられて、それらを(↑みたいな簡単なケースも含め)端的に説明するには「通信の秘密」しかないだろう、というのが、2009/07/31 22:50:46のコメントを書いた時点での、私の判断です。
>それらを(↑みたいな簡単なケースも含め)端的に説明するには「通信の秘密」しかないだろう、というのが、2009/07/31 22:50:46のコメントを書いた時点での、私の判断です。
そういうことでしたか。お話の前提を理解しました。
ただ、私は、憲法上の「通信の秘密」そのまま適用して簡単にいくのか?という部分にまだ疑問を持っています。面倒でも、具体的な(憲法以外の)条文の適用を考える方が良さそうに思います。ちょっとずつ考えながら進むしかなさそうです。
上の方で、発信者の許諾があれば問題無し、と私は書きました。
これを私が書いた場合、じゃあお前はどうなんだ、と言われるであろうことは十分承知しています。なぜなら、水商売ウォッチングの方で、業者からのメールの公開を何度もやってきていますので。
もちろん、私信の公開という理由で提訴されることは覚悟の上です。もし、争いになれば、
(1)そもそも初対面に等しく、保護すべきプライバシーを共有していない人間関係である
(2)メールの内容は、企業の宣伝方針や内容を示したものであって、そもそも公共の利害に係る内容で、個人のプライバシーとして保護が必要な内容を含んでいない。
(3)全てのページにメールの公開をする可能性があることを書いており、公開についての予見性はあったはず
といった内容で争い、下級審でも裁判例を出したいと考えています。つまり、どこまでの内容ならば保護に値するか(あるいは保護が不要になるか)、ということに線を引きたいという考えでいます。
おや、そうですか。人をいきなりスーパーハッカー呼ばわりするようなエキセントリックな方とは存じませんでしたので、失礼。
>違法かどうか、不法行為の可能性があるかどうか、その場合の議論がどうなるかにしか興味がないので。
学会に所属しておられるそうですが、専門でも無いようですから、生兵法はやめておいた方がいいのでは?
センセは「そんなつもりはない」と仰るでしょうが、違法性をちらつかせて威圧しようとしているとしか見えませんよ。
ついでに、検証班氏の言っているセンセご自身の行為は名誉毀損にあたるかどうかも考えてみてはいかがでしょう。
勿論、どうされるかはセンセご自身が決める事ですけどね。
してませんね。
>センセは「そんなつもりはない」と仰るでしょうが、違法性をちらつかせて威圧しようとしているとしか見えませんよ。
この発言ですが、そのまま
>ついでに、検証班氏の言っているセンセご自身の行為は名誉毀損にあたるかどうかも考えてみてはいかがでしょう。
これにあてはまりますね。見事なブーメラン、ありがとうございます。
closedであることを考慮すると、手紙の公表の場合の裁判例から、プライバシー権の侵害にあたる可能性あり。誰かが出していたとしても、その人が発信者で無い以上、公開して良いかどうかを他人に許諾する権利はそもそも無いはず。いずれにしても、誰かの不法行為を経て出てきた内容という結論になりそう。」
MLの規則次第ではメンバーの契約違反くらいはいけそうですが、多数の人を対象とするMLに書いた内容にプライバシー権が認められない可能性はたぶんにあるのではないでしょうか。
> 「(3)当該MLの内容を、誰かが不正アクセスしによって盗み出した場合。
(パソコンを修理に出した先のどっかの下請けから……といったパターンを含む)
誰かの犯罪の結果得られた情報に基づいて記述をしているという話になる。」
「(パソコンを修理に出した先のどっかの下請けから……といったパターンを含む)」としているのは変じゃないでしょうか? 少なくとも不正アクセス云々の対応する範疇ではないはずで、契約違反か、民法上の不法行為がいいところじゃないでしょうか?
> ちょっと調べたのだが、不正アクセス禁止法って、親告罪ではない
まず構成要件を調べるのが筋じゃないでしょうか?
>MLの規則次第ではメンバーの契約違反くらいはいけそうですが、多数の人を対象とするMLに書いた内容にプライバシー権が認められない可能性はたぶんにあるのではないでしょうか。
公開の範囲をどう考えるか、ということですよね。
安全側、ということを考えると、安易にすべきことじゃないと考えますが。何か参考になりそうな裁判例ってありますかね?
>少なくとも不正アクセス云々の対応する範疇ではないはずで、契約違反か、民法上の不法行為がいいところじゃないでしょうか?
ではそこは分けましょう。
分けたとしても、誰かの不法行為によって得たデータ、ということにはなりそうですね。
不正アクセスの方は範囲が狭くなりそうですが。
> してませんね。
センセ、殺人事件があったからって、近隣住民を容疑者「であるかのごとき」記述をブログで行う事って、問題になりません?
シロートたんてーが「犯人探しにしか興味がありません」って言えば許されるんでしょうか。
なりますが、その例え話はあてはまらないので不適切ですね。
>シロートたんてーが「犯人探しにしか興味がありません」って言えば許されるんでしょうか。
意味不明です。
>MLの規則次第ではメンバーの契約違反くらいはいけそうですが、多数の人を対象とするMLに書いた内容にプライバシー権が認められない可能性はたぶんにあるのではないでしょうか。
メンバーのみ閲覧可能、といってもいろんな種類のものがあります。
顔見知りの人達だけでやっているものから、メールマガジンのように会員になると過去ログまで閲覧でき、会員になるには有料or無料だったりというものもあります。無料で審査も無いようなものだと、プライバシーが問題になるケースはほとんど無さそうです。有料の場合もいろいろで、配信システムを使うから運営者は会員の個人情報までは知らないというものもあれば、運営者が直接集金をしていて会員の個人情報まで共有している場合もあります。
運営の実態と外に出た内容によっては、人数が多数居ても、プライバシー権が問題になることが十分にあると思うのですが、どのあたりで線が引けそうですかね?
MLなのでプライバシーについては大丈夫だから公開して差し支え無い、と他人に勧められますか?
» link here «
> 取材の中で、「日本の政治と宗教の関係について、
>何が問題だと思うか」と聞かれました。
>これも大雑把ですが、こんな感じで答えておきました。
>
>「日本には政教分離の原則がある。
>政治が宗教に立ち入ることについては、
>はっきりと憲法で禁止されている。
>しかし宗教が政治に立ち入っていこうとすることについては、
>事実上野放しにされてきた。
>幸福の科学が国政に打って出たことで注目される論点だが、
>これまでだって公明党がやりたい放題やってきた。
>日本では、政治による宗教への干渉だけではなく、
>宗教による政治への干渉がもっと問題視されるべきだ」
政治が宗教に干渉するのか、宗教が政治に干渉するのかを分けて考えないといけない
というのは、忘れていました。
政教分離についても全国民が同意していないのよく分かっている事ですが
しかし議論があっても全体として社会に政教分離が認められているのは、
社会にとって政教分離規定がある方が良いと判断しているからでしょう。
通信の秘密にもこのような面があります。
通信の秘密には、匿名性がありますが、一方で実名制を求めるネット世論は
いつもあります。
情報窃盗を処罰する規定を作るという案がありますが、
今度は内部告発が処罰されてしまいます。
しかし、同時に通信の秘密を守る事を最優先すると、
ネット上の攻撃を防御することが出来なくなります。
結局は、現在のところ「事前のルールだけでは決定できない」
というところになるのでは無いかと思っています。
理科教育MLが閉鎖されたとき、3つほど避難所というかMLができたんですが、そのうちの1つを私が作りました。こちらは完全に過去ログ公開です。流出した時の対処に手間をかけられなかったので、最初から公開してしまえ、という形にしました。プライバシーに関わる内容を投稿する人がそんなに居るとも思えなかったので。
管理者が居て、変に暴れる人を退場させたり、入会時に拒否できると、確かに内部が荒れることはほとんど無くなります。左巻さんのところはこの方式でうまくいっているようです。
私の方は、公開性を利用してイベントの告知に使われることがほとんどになっています。
管理の仕方によって分化していくのかな、と思いながら見ています。
>結局は、現在のところ「事前のルールだけでは決定できない」
>というところになるのでは無いかと思っています。
そうなると、コストをかけてもせっせと紛争をして、判断の相場を作るしか方法が無いように思います。事前のルールだけでは決められないのなら、ルールをそこそこ決めた後は事後に決めるしかないということです。
実名匿名論争は昔からありますが、議論が紛糾する場合に実名も匿名も関係なかったりするわけで、匿名であることのメリットは、紛争までのハードルが高い、というだけでしかありません。
発信者情報の開示のハードルを下げて、できるだけすんなり当事者で争える形にもっていくようにして、後は各自の努力に任せるしかないようにも思いますが、どうなんでしょうか。
ハンドル名でのやりとりにおける名誉毀損は、
» link here «
にちょっと前までのまとめが出ています。裁判例では、ハンドル名同士のやりとりでも、途中からそのハンドル名が現実社会の誰であるか特定できた場合は名誉毀損の成立を認めていますが、全く本人が特定できない場合には名誉毀損の成立を認めていません。ただしこれはちょっと前までの裁判例です。
誰であるか特定できないハンドル名に対する名誉毀損が成立するのかが疑問です。つまり、現実の社会の人格と結びついていない「ネット人格」に対しても、社会的評価の変動があった、とした裁判例はその後出てきているのでしょうか。
捨てハンドルでも認めるというのは想定しがたいのですが、何年も同じものを使って他に混同されることが無ければ認められるかもしれないし、もし認めるならどのあたりから認めるのかという相場が無いと困るでしょう。
匿名性の判断の基準によっては、同じ程度の中傷であれば、kensyouhan氏が私に対して書いた場合には名誉毀損が成立し、私がkensyouhan氏に対して書いた場合には名誉毀損が成立しないという可能性もありそうです。
> MLなのでプライバシーについては大丈夫だから公開して差し支え無い、と他人に勧められますか?
科学者としては大体において出典をあきらけにできないものに言及するのは推奨はしませんが、ジャーナリズムにはまた違った論理があるのかもしれません。
家族親戚MLの類ならともかく、多数の人に向けて送った文をプライバシー権で云々するのは筋が悪いでしょう。しかし、公開して差し支えないかどうかは、プライバシーを侵害するかどうかだけで決めるものでもないでしょう?名誉毀損の真実相当性が足りないとか公共性が足りないとか。XX大臣が家族にあてたメールなんかがあればそれは普通はプライバシー権で守られるのが相当ですが、内容に、こんどどこそこに核配備することになったからそこから遠いところに引っ越せとか書いてあったら、それは真実性を何とかして確かめられたら報道していいでしょう。
しかし、途中に知らない人が入っているこんなメールがありました情報ってヘッダがあってもちっとも信憑性があがらないと思いますが、、、PGP的署名が入っているわけでなし、本文だけ任意に書き換えてもわからない。受信者が発信者がどのようなものであるかを判断する上では多少役に立ちますが、第三者的にはほとんど変わらないでしょう。
» link here «
を読んで思ってたのですが,どうなんでしょう? 非公開情報と知っててコピペしたとすれば別の罪に該当するのかもしれませんが,知らなかったとすれば,せいぜい削除要求ぐらいしかできないような気がするのですが。
ガセであれ真実であれ,一度Webに乗っちゃうと,ここでも話題になった無実の方の誹謗中傷のように,かなり長時間残っちゃうってことを考えると,こういう情報は慎重に扱わないといかんですね。