ぷりるん。〜特殊相対性幸福論序説〜(1)
初版が2009年8月の作品を2009年7月にレビューするというおかしな事になっていますが、実際に発売されたのは7月18日なので問題ないです。
こんなに早く感想を書いた理由はただ一つ。これがすごい作品だったからなわけで、読み終わってから一時間も立っていない中、
「えーと、ウィキペディアのページはこちらから・・・って、ページ自体がない!? それなら自分で作るまで!!」
とウィキペディアにページを作成して(ページの内容は書いていません。誰か書いてください)勢いのまま記事を書きます。
あらすじ
ラブラブ光線絶賛放射中な妹―うずみ(♀)。
元・天才美少女、自由奔放な姉―綾(♀)。
みんなのアイドル、気になるクラスメイト―桃川みう(♀)。
脚がステキな憧れの先輩―小野塚那智(♀)。
彼女たちに振り回される人―ユラキ(♂)。
ユラキの悩みは今日もつきることなく、“ぷりるん”はまた現れる。新感覚系ラブストーリー誕生。
感想
オビの謳い文句は『ぷりるん。・・・以上。』
あらすじの内容と言い、オビの文句が私に対する挑戦状だとしか受け取れなかったので、早速購入して読んでみました。
敗けました。
この小説を漢字一文字で表すとすれば、『壊』だと私は思います。
別に内容が飛び切りのエロエロな内容だとか、ギャグがめちゃくちゃシュールだとか、そういう可愛い壊れ方ではありません。
表紙やあらすじだけでこの本を購入しようとしている方、十分気をつけてください。
あらすじを今一度よーく見てください。
あまりにも新感覚過ぎて、これがラブストーリーなのだということを忘れてしまうかもしれません。新感覚系ラブストーリー誕生。
表紙には四人の女の子、あらすじには
これだけなら、一般的なラブコメディーとなんら変わった部分はありません。
この作品の個性。それは、リアル系の作品で破壊から復活を主人公のいやに客観的な主観で時折ヤンデレ肉欲織り交ぜつつ最後にしっかりラブコメする点にあります。
読んでない人から見ればまったくの意味不明でしょうが、読んだ私から見てもこの説明は意味不明だと思います。でも大体あってるという不思議。
分かりにくい人のために、グラフを用意しました。
クリックしたら拡大します
・・・ちょっとは伝わりましたかね。一度読んでみて、改めてこのグラフを見ると、その意味が痛いほど理解できるはずです。
さて、主人公のユラキはやけに客観的にものを見る男です・・・と、いつものように登場人物
やっぱり気になるのは、先ほどの個性の説明の中にあった「肉欲」という文字でしょう。
ウィキペディアの一迅社文庫のページによると、
とのことです。他のライトノベル系レーベルに比して性表現に関する規制を厳しくする編集方針を採っており、作家に対しては直接的な性行為の描写禁止及び性的な意味の単語を他の隠語へ置き換えるよう指示している
しかし、これとか同レーベルの『ふたかた』を読む限り、電撃とかMFよりよっぽど性的表現が過激だと思います。『ふたかた』に至ってはあの人が書いていますし。
とまあここまで書いたら先ほどの言葉の意味は分かると思いますが、察してください。
様々な要因で、あっけなく壊れていく○○。ファンタジーな表現や世界観が多いライトノベルですが、こちらはリアル志向。ありえない(ヒロインの多さ)とありえる(「壊」)がごっちゃになっている様や、なのにラストの展開や一段落分の文字の多さがどうしようもなくライトノベルな様をハイブリッドで感じられます。
新感覚、この言葉が本当に良く似合う新感覚ラブストーリー。ご購入の際は相応の覚悟でどうぞ。
この巻を読み終わった直後の、私のまんまな感想は「続きを読む」をクリックして読んでください。
※ここから先は、私のあまりに私的な意見が述べられています。
また、重大なネタバレが含まれています。もう読んだ。もしくは読む予定がない。もしくはネタバレ上等!! な方だけ見るようにしてください※
裏世界へようこそ。
この作品。読みながら思ったことは、
怖えええええええ(((( ;゚Д゚)))ガクガク
ぶっちゃけて言うと、表紙とあらすじにホイホイされたわけですが、読んでめちゃくちゃビックリしました。
だってあのあらすじですよ。新感覚なんてほとんど意識していないで、一般的なラブコメ感覚で買いました。
最初のほうは主人公が妹とかみんなのアイドルとかといい感じになっていくんですよ。
あ、いつもの流れだって安心するんですよ。
直後に落としてきましたね。
そしてゴロゴロゴロゴロ、不幸が不幸を呼び負のスパイラルってレベルじゃねーぞってなぐらい坂道を転げ落ちる主人公。
そして中盤、主人公の家庭は崩壊。主人公の人格崩壊の危機、アイドルの人格すでに崩壊。姉の人格ある意味崩壊。
崩壊尽くしです。ここらへんから私の「壊」がつきました。
なんというか、ビックりを通り越して笑いすらこみ上げてきましたね。ラブコメと思った結果が新感覚ラブストーリだよ!!
主人公の、自分の主観すらも客観的に分析して、だけど実際に行動は起こせない所は自分と重なりました。いえ、私には一生こんな出会いはないでしょうが。
なんでみんなのアイドルがヤンデレで誰とでもすぐに寝るんだよとか、姉が平気で水商売やったりとか、妹が何もかも嫌になって援交を匂わせて出て行ったりとか、みんなのアイドルに主人公が童貞奪われちゃうとか、さいごにワケのわからないぷりるんが全て持っていっちゃうとか、突っ込みたいところは山ほどありますよ。わかつきひかるさんの本読んでいる気分になりました。
何というか、性的表現多いですね。
そして、主人公人格崩壊までの過程が妙に生々しくて嫌です。作者様はあとがきで「ふって思い立って、夢中で書いた」的なことを言っていますが、この文章に夢中になれたことに感嘆しますよ。
それでも、最後には全て元通りに回復させるし、妹の純潔は守られているし、主人公もぷりるんと幸せENDっぽく纏めたのは(ハッピーエンド至上主義な私にとって)高評価でした。
とにかく、色々な意味で新感覚でした。内容を少しだけでも把握できるように、小説にビニールを張るのはやめてもらえませんかね書店さん。
2009/07/20 02:51 | 一迅社文庫 | COMMENT(0) | TRACKBACK(0) TOP
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