2002〜04年に心臓手術を受けた患者が相次いで死亡する事故があった東京医大病院(東京都新宿区)で、遺族の一人が1日、病院職員に初めて講演、「患者に対して、『自分の家族ならば』という認識を持ち続けてほしい」と訴えた。同病院は2月に高度医療を提供する特定機能病院に再認定されたが、「事故の教訓を伝えていきたい」としている。
講演したのは東京都大田区の川田綾子さん(38)。母親の弥生さん(当時68)は03年3月に心臓手術で大量出血し、2週間後に死亡した。執刀医は弥生さんの前に2人の患者を手術で死亡させており、外部調査委員会は05年3月、「トレーニングのために手術経験を積ませていた」と実態を明らかにした。(07:00)