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地域医療支えます 登米診療所で日曜外来、診療訪問

患者の自宅で訪問診療に当たる石井所長

 登米市立登米診療所(宮城県登米市登米町)が医療サービスの向上策を続々と打ち出している。2日からは日曜日の外来診療をスタート。緊急時に24時間態勢で患者宅への訪問診療を実施する「在宅療養支援診療所」としての活動も2月に開始した。昨年4月に無床化したことによる地域住民の不安解消の狙いがあり、診療所は「入院はできなくても住民が安心できる医療を展開したい」と話す。

 日曜日の外来診療は内科で実施する。診療時間は午前9時〜午後4時。自動車を運転できない高齢者が、日曜日に仕事を休める家族に車で送迎してもらえるようになるなどの効果を見込む。

 昨年11月には、東北厚生局に在宅療養支援診療所としての届け出をした。訪問診療を希望する患者に対し、月2回の往診をするほか、緊急時はいつでも患者の自宅を訪れ診療する。支援診療所としての訪問診療を希望する患者は6月末現在、寝たきりの80、90代を中心に22人に上る。

 市は昨年4月、市立病院再編計画に伴い、入院用の病床が98あった登米病院を、無床の登米診療所とした。入院や、休日・夜間の救急にも対応できなくなった。

 来院者は、2007年度に約4万7000人だったのが、無床化した昨年度は約3万7000人に減った。住民からは「休日や夜間に何かあったらどうすればいいのか」との不安の声が上がっていた。

 登米診療所の石井宗彦所長(61)は「患者サービスを向上させることで、住民に安心してもらうとともに、地域医療に興味を持つ若い医師を登米診療所に呼び込みたい」と話している。


2009年08月02日日曜日

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