のび太とドラビアンナイト

表紙  
  ジャイアンにしがみつく
  タイムマシンに乗っているときも落っこちそうになりますね。ドラビアンナイトの表紙って肌色がなまめかしいです。
扉絵  
  ドラえもんが乗るらくだを引いている
  ドラビアンナイトって全般的にドラえもんをひいきし過ぎだと思うのです。(後述)
P13  
  血がわいて肉がおどるような大冒険!!大昔の恐竜時代、宇宙のはて、深い海の底、大魔境・・・。
  血沸き肉躍るとせずに、自分の言葉で言いかえるあたり、小渕さんにも見習ってほしいですね。「のび太の大魔境」や、TC22のび太救出決死探検隊でも、冒険を夢見るスネ夫の一面が垣間見られます。
P18  
  絵本の中の孫悟空に対して「いいかい、鉄扇公主という魔女が芭蕉扇を持っている(後略)
  孫悟空の筋を暗記しているようです。
P22  
  「おもしろいこと考えたよ!何さつもの本をバラバラにしてつみ重ねるんだ!」
  さすが、デザイナーを目指しているだけあってオリジナリティ抜群です。道具を応用的に利用する能力と言えばのび太が有名ですが、スネ夫も負けてはいません。
P42  
  「ご両親はどんなにかなげかれることだろう・・・。」
  スネちゃまらしい台詞回しですね、舞台的というか、大人びていると言うか。
P50  
  ミクジンによって、召し使いにさせられる。「おれたちも商人にしろ!!」
  ミクジンいわく「だってにあわないもの。」やはり3流ガイド、人間の内面までは見極めることが出来なかったようです。スネ夫:商人 ジャイアン:人足 のび太:道化 ドラえもん:ペットが適当だと思うのですがどうでしょう。
P50  
  ドラえもんを指差して「だって、この顔人間にさえみえないだろ!!」
  スネちゃまがドラえもんの顔について抱いている思いが分かります。至極まっとうな意見なのに22世紀ではロボットと人間の境界線が薄らいでいるんでしょう、ミクジンは「いろんな国のいろんな人種がごったがえしているから。」というめちゃくちゃな理屈で納得させます。
P85  
  ジャイアンと口論にあって殴り合いのけんかになる。
  右手を噛み、あごに蹴りを入れる。スネちゃまの優勢です。実に珍しい。
P101  
  「いや!どうせしんきろうだろ。ぼくの目はあてにならないから。」
  スネちゃまの繊細なハートを物語るエピソードです。今回スネ夫が何かを見たり見なかったりと言うのが実に多く、地味にキーパーソンになってます。
P107  
  「いつもはらんぼうでいやなやつだけど・・・ジャイアン!!きみの友情にはジンとくるぜ。」
  名台詞です、大長編を象徴する台詞と言ってもいいでしょう。
P110  
  大魔神を目の前に、「へんなものがみえるあてにならない目だなあ・・・。」
  緊迫したシーンにあってささやかな笑いを提供する一言、これも藤子漫画らしいですね。
P123  
  「エヘン!これは重要な質問であります。ぼくらがはるばるアラビアへ来たのは女の子を・・・。」
  これもまた舞台的あるいは大人びた台詞でスネチャマ意外が口にしても様になりません。
P166  
  「もちろんですよ、王さまの話は何百年かのち、アラビアンナイトという本になって、世界中の子供たちが読んでいるんですよ。シンドバッドは大スターになってるんですよ。なんべんも死にそうな目にあいながら、そのたびに知恵と勇気できりぬけて、また新しい冒険にいどんでいく・・・。」「そんなシンドバッドにあこがれている子どもたちが、本物がこんなぐちっぽいじいさんだとしったら、どんなにがっかりするか」
  シンドバッドが立ち直って悪と戦う決心をさせるこの映画最大の見せ場といってもいいでしょう。オープニングの台詞と照らし合わせると、スネちゃまはシンドバッドにあこがれ、自分に照らし合わせているのかもしれません。
総評  
   
  宇宙小戦争に紛れていますが、実はスネちゃまが重要な役割を果たす作品の一つ。特に、シンドバッドを説得するシーンは必見!まぁ、それ以外のシーンでは、「たまたま見えてしまった」程度で、スネちゃま自身が何かを頑張ったということではあまり無いのですが。