のび太と銀河超特急

表紙  
  スネ夫以外を見ると、遊園地の機関車と言った雰囲気なのですが、スネ夫だけ見ると暴走超特急と言った雰囲気。
  他の人と同じ事はしたく無いという芸術家魂の現れなんですよ、きっと。
扉絵  
  一人だけなーんか変な顔。
  他の人と比べて明らかに緊迫感無し。表紙の分の埋め合わせですな、きっと。
P6  
  ミステリートレインの自慢。当然チケットは3枚。
  スネ夫で始まる映画が多いのは有る意味評価が高いのか?スネ夫の自慢は異世界への扉。
P8  
  血統書付きのエカテリーナ。
  前のコマではさすがにばつの悪そうな顔をしていますが、自慢できそうだと本能が察知した瞬間もうこれです。
P11  
  のび太に自慢されてきれる。
  日常世界ではとことん強気なスネちゃま、これが今後・・・
P31  
  のび太に自慢されて更にきれる。
  涙に鼻水まで流してます。所詮物でしかつながりをもてない人間の悲しさとでももうしましょうか。
P32  
  結局銀河超特急に、ジャイアンと喧嘩。
  この変節漢!あれだけ啖呵切っておいてからよくもしゃあしゃあと来れたものです。
P48  
  銀河超特急が盗賊に襲われたとき、どこでもドアに真っ先に。
  前のコマでの位置関係では一番ドアから遠くにいるのですが、次のドアでは一番乗り、スネ夫の気持ちを考えれば当然ですね。
P52  
  「のび太・・・、大長編になると、かっこいいことをいう。」
  スネちゃまはきっと、映画になるととたんに態度を変えるのび太に違和感を感じていたのですね。一人己を貫く者として。
P64  
  花火の音に驚いて、しずちゃんに抱きつく。
  当然です、盗賊に一番狙われ安いのはお金持ちのスネちゃまなのですから。
P69  
  ジャイアンに脅されて、一緒に忍者の星に。
  スネちゃまは本当はどこに行きたかったのか?おそらくはメルヘンの星に行って王子様になりたかったのでしょう。もちろんスネちゃまはどこに行っても、スターなのですが。
P90・P131  
  ジャイアンが崖から落ちたとき、「ぼくまでまきぞえにしないでよ〜〜〜〜。」ティラノサウルスに襲われたときは自分一人飛び去ろうとする。
  自分一人助かればいいという気持ちは分かりますが、露骨すぎるのもどうかと。
P124  
  ブラキオザウルスの餌を持って飛び回る。
  せっかく中生代の星にきてまでジャイアンの奴隷。楽しそうなジャイアンの顔とは対照的で、哀れです。
P143〜P163  
  ヤドリ星人に体を乗っ取られる。
  最初に乗っ取られたアストンもお金持ち、足元を見ているのでしょうか。遂に抑圧されていた本性を現したのか?と思われた方も多いことでしょう。「ヤドリ」を、「骨川」に置き換えても文章が通じるような気さえします。
P165  
  正気に返り、泣いて謝る。
  こんなスネちゃま滅多にお目にかかれません。目に焼き付けて置いてもいいでしょう。
P169  
  ジャイアンと生き別れになり、泣きじゃくる。
  スネ夫が一番泣いてます。鼻水まで垂らして。野比は片目、しずちゃんは両目から涙を流し、ドラは泣いてすらいない。ロボットには生き血が通っていないから仕方ないことなんですね。
総評  
   
  踏んだり蹴ったり、とことん不幸な役回りです。しずちゃんやジャイアンに裏切られたり、忍者になってジャイアンの巻き添えを食ったり、ヤドリ星人に取り付かれたりで、エカテリーナが一週間で帰ってきたことぐらいしかいい事無し。表紙が示しているのはこれだったのか。そんな中でもスネ夫らしさがうしなわれていないのはナイス。