第81回選抜高等学校野球大会

 

早稲田実

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第81回センバツ:国士舘・早実、都勢W出場3年ぶり(その1) /東京

センバツ出場を決め、箕野監督を胴上げして喜ぶ国士舘の選手たち=根岸基弘撮影
センバツ出場を決め、箕野監督を胴上げして喜ぶ国士舘の選手たち=根岸基弘撮影

 ◇国士舘、2年分の喜び

 ◇「あと一歩」昨年、雪辱 都Vで堂々もぎ取る--6年ぶり8回目

 国士舘と早実に待望の春切符が舞い込んだ。第81回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)の出場校を決める選考委員会が23日、大阪市の毎日新聞大阪本社であり、都内からは国士舘(世田谷区)と早稲田実業(国分寺市)の2校が選ばれた。国士舘は6年ぶり8回目、早実は3年ぶり19回目で、都勢のダブル出場は06年の早実、東海大菅生以来3年ぶり。大会は3月13日の組み合わせ抽選会に続き、21日から4月1日までの12日間、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開かれる。両校は都勢17年ぶりとなる紫紺の優勝旗を目指す。【堀智行、内橋寿明】

 「去年のことがあるからなあ。まだかなあ」。国士舘高校の校長室で、じりじりしながら電話を待つ川野一成校長の前で春到来を告げるベルが鳴ったのは午後3時21分だった。川野校長は「ありがとうございます。謹んでお受けいたします」と返答。中庭で待つ選手たちの元へ足早に向かった。

 選手たちは出場決定を伝えられると、「やったー」「甲子園行くぞー」と握り締めていた真っ白な帽子を高く放り上げ、人さし指を突き上げた。続いて箕野(みのの)豪監督(31)と福田元基主将(2年)を胴上げした。

 植草啓介二塁手(2年)は「午前中の練習からわくわくしていて、普段はきつい練習も今日は楽しく感じた。秋に優勝した時のように舞い上がった」と興奮した様子。池山勝成一塁手(1年)は「甲子園に行けるという実感がわいてきた。全国制覇したい」と喜びをかみしめた。

 07年の秋季都大会は準優勝。昨年1月の出場校決定の日も選手たちは吉報を待ったが、届かなかった。「甲子園に行くには優勝するしかない」。昨秋の都大会決勝の早実戦前に箕野監督からこう鼓舞され、優勝を勝ち取った。

 2年越しでかなえたセンバツに箕野監督は「昨秋は前の年の分までという気持ちで戦った。うれしい気持ちでいっぱいです」と晴れやかな表情。福田主将は「昨秋の明治神宮大会を制した慶応と戦ってみたい」と大舞台に思いを巡らせた。

 ◇思い切り暴れたい--箕野豪監督

 うれしい気持ちでいっぱい。今年の選手は小柄だが、足には自信を持っている。機動力を生かせば、甲子園でも上まで行けるはず。投手を含めた守備を集中的に鍛え、思い切り暴れたい。

 ◇早実には負けない--福田元基主将

 出場が決まりうれしい。同じ東京代表の早実には負けたくないという思いがある。甲子園で対戦してみたいのは慶応。去年出られなかった分まで一生懸命プレーし、目標は高く優勝目指して戦い抜く。

 ◇冬に体大きくする--荷川取亮汰投手

 夢だった甲子園に行けると思うと本当にうれしい。早実とのダブル出場だが、甲子園で早実より結果が悪ければ、秋に勝った意味がない。この冬、体を一回り大きくして全国制覇を目指す。

 ◇機動力と守備が自慢

 創立は1917年。野球部は46年から活動を始め、現在の部員は70人を数える。センバツでは初出場の91年と93年に4強。96年は8強に進出した。機動力と堅実な守備で「春の国士舘」と呼ばれた。

 05年夏の甲子園を最後に、永田昌弘前監督(51)が国士舘大野球部を指揮することになり退任。06年2月、社会人野球の松下電器(現パナソニック)からOBの箕野監督が就任した。

 都大会では07年秋が準優勝、昨夏は4強と一歩及ばず甲子園を逃してきた。だが昨秋の準決勝、帝京戦では3点差を跳ね返し、早実に先制された決勝でも六回の好機に逆転。荷川取亮汰(にかわどりりょうた)投手(2年)が4安打に抑え3-1で6年ぶりの優勝を飾った。昨年11月の明治神宮大会は初戦で鵡川(北海道)に敗れた。

 ユニホームは茶色のストライプ。グラウンドは多摩市の国士舘大内にある。OBには金子洋平選手(日本ハム)らがいる。柔道部も全国レベルで、石井慧選手や内柴正人選手ら五輪金メダリストを輩出している。

〔都内版〕

毎日新聞 2009年1月24日 地方版

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