【富山】裁判に負けても 心は負けてない 元慰安婦の闘い知って2009年8月1日
富山市で8日上映在日朝鮮人 宋さんドキュメント映画元従軍慰安婦で日本政府に謝罪を求めて提訴した在日朝鮮人の宋神道(ソンシンド)さん(86)の闘いを描いたドキュメンタリー映画「オレの心は負けてない−在日朝鮮人『慰安婦』宋神道のたたかい」(二〇〇七年、安海龍監督)が八日、富山市のフォルツァ総曲輪で開かれる「戦争と女性の人権を考える集い−私たちの戦後責任」で上映される。 宋さんは現在の韓国・忠清南道生まれ。十六歳から七年間、中国で慰安婦を強制された。子どもを産んでも慰安所で育てられず、近くの人に預けた。敗戦後、日本兵と日本に渡ったが行くあてもなく、宮城県の在日朝鮮人の男性に救われ、同県で暮らしてきた。 一九九三年に、日本政府に対して国会での公式謝罪などを求めて提訴。映画は、宋さんが支援者とともに闘い、自分や他者への信頼を取り戻していく過程を描く。二〇〇三年の最高裁で上告が棄却され、敗訴が確定したが「裁判に負けてもオレの心は負けてない」と話す宋さんの言葉がタイトルになった。 当日は、アクティブミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(東京都)の運営委員長池田恵理子さんの講演もある。 参加費は千円、学生八百円。高校生以下無料。収益は、韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会がソウル市内に建設を目指す「戦争と女性の人権博物館」の建設資金として寄付する。 実行委員長の堀江節子さんは「戦争では弱者である女性がひどい思いをした。問題の責任を考え、戦争を起こさない日本をつくりたい」と話している。 一時間三十五分の作品で午後一時、四時半からの二回上映。講演は午後二時五十分から。 (渡辺ゆり)
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