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4国首脳会談:露、アフガンへ影響力誇示 対テロ協力で合意

 【モスクワ大木俊治】ロシアのメドベージェフ大統領は30日、中央アジアのタジキスタンを訪れ、同国のラフモン大統領、アフガニスタンのカルザイ大統領、パキスタンのザルダリ大統領と会談した。89年の旧ソ連軍撤退以降、アフガンへの関与に消極的だったロシアだが、オバマ米政権がアフガン戦争に焦点を当て、キルギスなど中央アジアに足場を確保しようとするのをにらみ、地域の盟主としての地位確保を狙っているとみられる。

 4首脳はアフガンの反政府組織タリバンや関連テロ組織の資金源となっている麻薬密輸の取り締まり協力強化をうたった共同声明を発表した。メドベージェフ大統領は会談後の会見で「新しい対話形式の構築を歓迎する」と述べ、アフガン問題に積極的に関与していく姿勢を表明した。

 タジクでは今月、タリバン系イスラム過激組織によるとみられる警察襲撃事件などがあり、タリバンがタジク山岳部に避難先を確保しようとしているとの情報もある。ロシアはアフガン問題で米国や北大西洋条約機構(NATO)と協力する姿勢を示す一方、中露などで構成する上海協力機構(SCO)を基盤にアフガンへの影響力を示そうとしている。

 メドベージェフ大統領は31日、ロシアの資金でタジキスタンに建設した大型水力発電所の稼働式典に出席後、隣接するキルギスを訪れ、旧ソ連7カ国で構成するロシア主導の軍事同盟「集団安保条約機構」の非公式首脳会議に参加する。会議は同機構の合同緊急展開部隊の基地をキルギスに設置することで合意する見込みだ。

毎日新聞 2009年7月31日 東京夕刊

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