2009年07月31日

BMW F800R この子は相当イケル!!

f2d7390f.JPG 今日、白馬は午前中は陽が燦々と降り注ぎ、気温はそれほどでもないという、絶好のテスト日和。リッチなホテルの正面玄関前に並べられたBMWのニューモデルF800Rに、我々業界人はともかく、リゾートにやってきた若い人たちが注目していたことに驚いた。しかも、その多くは女性で、彼氏だかフィアンセだか分からないものの、見るからにリッチな若い男性は、連れの女性が興味を示した後で、フーンッという感じで見ている振りをする。
 そんなことは置いといて、私はF800シリーズは、すでにS/STそして、GSがあるのになぜ新たにRを加えたのか、彼らの真意を確かめようと身構えながら、写真を撮っていた。
 全体の印象は、K1300Rロードススターを少し小ぶりにした造りなのだが、なぜかチープな印象はなく、小悪魔的な色気をかもし出していることに、ちょっとだけ驚いた。
 そして、ドライから、バケツをひっくり返したような土砂降りの中を半日ほど走ってみて、こいつは相当イケルという確信を持った。それは、単にパワーが増えたとか、速いとかではなく、どの回転域でもスムーズで、粘ってくれるバーチカルツインが、ツインとしての鼓動感をしっかり持っていたことと、回り方が上品だったのだ。これは、言葉で伝えるのはとても難しいのだが、ライダーが必要ならいくらでも回りますし、速くも走れますけど、ゆっくり走ってツインらしい鼓動で貴方を癒してくれるフィーリングがとても新鮮だった。
 ハンドリングも、その車重が乾燥で180kgを切る軽さから軽快さと、長いスイングアームによるしなやかな落ち着きのバランスが絶妙。
 ただ、もし可能であれば、フロントサスペンションのグレードをもう少し上げて、動きのしなやかさを実現できていれば、このクラスで並ぶコンペティターは存在しないほどの高い完成度を持っている。ABSやグリップヒーター、そしてパニアケースやタンクバッグなどを設計初期の段階からきちんと設定しているところなど、BMWのツーリングバイクとしての基準は、押さえてある。


yamyamj at 23:58 │この記事をクリップ!
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