先月行われたイランの大統領選挙で、結果に抗議するデモに参加し犠牲となった市民の追悼式が、30日、テヘランで開かれ一部が警官隊と衝突しました。
イランでは、先月の大統領選挙の後、結果に抗議する大規模なデモが続き、治安部隊との衝突で、少なくとも20人が死亡しました。
死者を40日後に追悼する習慣があるイランでは、デモの犠牲者の追悼式が30日、テヘラン南部の共同墓地で開かれ、数千人の市民が参加しました。
この際、選挙で破れたムサビ元首相を支持する改革派の一部が、催涙弾や警棒で鎮圧する警官隊と衝突し、数人が拘束された模様です。ムサビ氏本人も式に出席しようとしましたが、墓地の入り口で警察に阻止され引き返したということです。
墓地には先月、警官隊との衝突で銃撃を受けて死亡し、改革派支持者らに「抵抗の象徴」として取り上げられているネダ・アガソルタンさんも埋葬されています。
ロイター通信などによりますと、テヘラン中心部でも、数千人の改革派が集まり、ゴミに火をつけるなどして警官隊と衝突し、拘束者が出ていて再び緊張が高まっています。(31日10:28)