2009年7月31日11時26分
【ヨハネスブルク=古谷祐伸】ナイジェリアからの報道によると、同国北部で起きたイスラム武装勢力と治安当局の衝突で30日、武装勢力の指導者の男が当局に拘束された後に死亡した。政府は治安部隊を増派しており、ひとまず沈静化するとみられている。
死亡したのは武装勢力「ボコ・ハラム(教育は罪)」の指導者モハメド・ユスフ氏(39)。ロイター通信によると、ユスフ氏はボコ・ハラムが拠点とするボルノ州の州都マイドゥグリで30日に拘束された。拘束されていた軍の兵舎内ではほぼ無傷の様子が記者に目撃されていたが、警察の報道官によると、兵舎から別の警察施設へ身柄を移され、殺されたという。AFP通信は、ユスフ氏の銃殺遺体が国営テレビで放映されたと報じた。
ボコ・ハラムは欧米流の教育を否定してイスラム法を厳格に適用した社会の実現を掲げ、「ナイジェリアのタリバーン」とも呼ばれていたという。