7月31日のながさきニュース
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長崎新聞
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対馬の2病院統合 300床規模新設、市長が方針転換
対馬市の財部市長は30日、国の地域医療再生臨時特例交付金(30億円)を活用して、県対馬いづはら病院(199床)と県中対馬病院(139床)の再編・統合に取り組む方針を明らかにした。両病院を運営する県病院企業団の提案を承認した形。医療設備の集約と医師確保による医療機能の充実が目的。300床規模の新病院の建設を目指す。
財部市長は3月、市議会で、当面は再編・統合の検討は進めない考えを示していたが、同企業団が6月、交付金活用による統合・新築移転を提案。交付金を受け、方針を転換した。
財部市長は30日の臨時市議会で「国の財政支援の施策の流れの中で、地域医療を担う病院施設の環境、それを支える財源的な問題を踏まえ、慎重に考えた結果」と説明した。 両病院が示した案は、新病院の建設費は65億円で、病床は299。敷地面積は約3万平方メートル。医療機器20億円、職員宿舎5億円を含めた総事業費は総額90億円になる見通し。
医師数は32人程度で、医師数の増加や統合により▽専門医療の拡大や医療の質の向上▽看護師、放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士、薬剤師など医療従事者不足の緩和▽時間外の救急体制と、検診体制の強化▽診療室拡充による外来待ち時間の短縮▽医師の労働条件の緩和▽経営の効率化▽療養環境の整備▽研修医が希望しやすい体制−などが期待できるという。
中対馬病院は築28年で老朽化し、10年以内に新築する必要がある一方、対馬いづはら病院も病床や医師が不足し、基幹病院としての責務が果たせないため再編・統合の必要性が指摘されていた。
対馬地域医療対策協議会の承認を得て、8月末に県に地域医療再生計画案を提出。県が10月中旬に同案を国に提出し、有識者協議会が審査・認定する。計画期間は2013年度までの5年間。建設場所は住民説明会を開くなどして同年度までに決定するとしている。
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