再浮上の足掛かりに J2仙台、あすホーム熊本戦

 J2仙台は8月1日、仙台市のユアスタ仙台で14位熊本と対戦する。前節、甲府に競り負けて昇格圏外の4位に転落。下位との対戦が続く8月の初戦を飾り、再浮上の足掛かりを築きたい。

 先発は大幅に入れ替わる見込み。累積警告で出場停止となる朴柱成に代わり、一柳夢吾の9戦ぶり起用が濃厚。2トップは7戦連続無得点と不調の中島裕希が外れ、中原貴之が前節初先発のサーレスとコンビを組みそうだ。

 選手らは30日、仙台市泉サッカー場で調整。雨の中で行った紅白戦では、激しくボールを奪い合う場面が多く、巻き返しに懸ける意気込みが見られた。

 熊本は8勝7分け15敗。3連敗中で計10失点と守備の乱れが顕著だ。半面、攻撃は4戦連続でゴールを挙げるなど一定の成果が出ている。元日本代表の藤田俊哉を軸とした巧みなパスワークに注意が必要。仙台は守備のリスク管理を忘れずに攻撃で押し込みたい。

 手倉森誠監督は「8月こそ、さらなる勝負の月。多く勝ち星を取ったチームが優勝争いで優位に立てるので、気を引き締めて臨みたい」と話した。

<サーレス、初ゴール狙う>
 新加入のサーレスが熊本戦で仙台での初得点を狙う。デビューとなった22日の湘南戦は後半フル出場、続く26日の甲府戦は初先発と順調に試合を消化。「調子は問題ない。課題はゴールだけ」と気合を入れる。

 紅白戦では梁勇基の左クロスを豪快に頭で押し込んでゴール。「いい位置取りをすればヘディングでゴールを狙える。中原も高さがあっていい選手」と手応えを感じている。チームはここ10戦中8戦で先制を許す苦戦が続くだけに、「ホームで絶対に点を決めたい」と力強く話した。

<元湘南・中町ら練習生に>
 仙台に2人の練習生が参加している。元湘南で慶大4年のMF中町公祐(23)=174センチ、68キロ=と、宮城・東北学院高3年のGKシュミット・ダニエル(17)=194センチ、84キロ=。ともに来月上旬までの参加。

 中町は2004〜07年にJ2湘南に所属し、66試合出場、2得点。08、09年は慶大で学業に専念し、来季からJリーグ復帰を目指している。
 シュミットは、米国、カナダの両国籍を持つ父と、日本人の母を持ち、2歳から仙台で育った長身GK。「攻撃の起点となれる、攻守の切り替えの早さが持ち味です」と語った。

◎前回の対戦/攻守かみ合い大勝

仙台 3(1―0 2―0)0/熊本

 仙台が梁勇基の2ゴール、1アシストの活躍で大勝。前半42分、後半1分と立て続けに直接FKを決め、41分には相手DF裏のスペースに転がったボールを全力疾走で奪い、右サイドから折り返してソアレスの初ゴールをアシストした。

 序盤は元日本代表の藤田を軸とした熊本のパスワークに押し込まれ、後半もカウンターに手を焼いたが、ボランチとDF陣が連動してゴール前を固めて3戦連続の無失点。好機を逃さないしたたかな攻めと堅守がしっかりかみ合った。
(4月26日・アウェー)

2009年07月31日金曜日