民主党の鳩山由紀夫代表は27日開いた記者会見「政権交代選挙にのぞむ2009民主党マニフェスト発表会」を開き、民主党の政権政策を発表した。
「鳩山政権の政権構想」として5原則と策を示し、工程表を含めて政権政策を明らかにし、最後に民主党の5つの約束を列挙している。
マニフェストは同党のホームページからPDFでダウンロードできる。5原則、5策、5つの約束は次の通り。
■5原則
- 官僚丸投げの政治から、政権党が責任を持つ政治家主導の政治へ。
- 政府と与党を使い分ける二元体制から、内閣の下の政策決定に一元化へ。
- 各省の縦割りの省益から、官邸主導の国益へ。
- タテ型の利権社会から、ヨコ型の絆(きずな)の社会へ。
- 中央集権から、地域主導へ。
■5策
- 政府に大臣、副大臣、政務官(以上、政務三役)、大臣補佐官などの国会議員約100人を配置し、政務三役を中心に政治主導で政策を立案、調整、決定する。
- 各大臣は、各省の長としての役割と同時に、内閣の一員としての役割を重視する。「閣僚委員会」の活用により、閣僚を先頭に政治家自ら困難な課題を調整する。事務次官会議は廃止し、意思決定は政治家が行う。
- 官邸機能を強化し、総理直属の「国家戦略局」を設置し、官民の優秀な人材を結集して、新時代の国家ビジョンを創り、政治主導で予算の骨格を策定する。
- 事務次官・局長などの幹部人事は、政治主導の下で業績の評価に基づく新たな幹部人事制度を確立する。政府の幹部職員の行動規範を定める。
- 天下り、渡りの斡旋を全面的に禁止する。国民的な観点から、行政全般を見直す「行政刷新会議」を設置し、全ての予算や制度の精査を行い、無駄や不正を排除する。官・民、中央・地方の役割分担の見直し、整理を行う。国家行政組織法を改正し、省庁編成を機動的に行える体制を構築する。
■民主党の5つの約束
- 【ムダづかい】
国の総予算207兆円を全面組み替え。
税金のムダづかいと天下りを根絶します。
議員の世襲と企業団体献金は禁止し、衆院定数を80削減します。 - 【子育て・教育】
中学卒業まで、1人当たり年31万2000円の「子ども手当」を支給します。
高校は実質無償化し、大学は奨学金を大幅に拡充します。 - 【年金・医療】
「年金通帳」で消えない年金。
年金制度を一元化し、月額7万円の最低保障年金を実現します。
後期高齢者医療制度は廃止し、医師の数を1.5倍にします。 - 【地域主権】
「地域主権」を確立し、第一歩として、地方の自主財源を大幅に増やします。
農業の戸別所得補償制度を創設。
高速道路の無料化、郵政事業の抜本見直しで地域を元気にします。 - 【雇用・経済】
中小企業の法人税率を11%に引き下げます。
月額10万円の手当つき職業訓練制度により、求職者を支援します。
地球温暖化対策を強力に推進し、新産業を育てます。
「民主党」
「民主党:鳩山代表、政権交代選挙にのぞむ2009民主党マニフェストを発表」http://www.dpj.or.jp/news/?num=166…