<シリーズ グローバル化の影で>鉄を喰(く)らう者たち |
バングラデシュ南部の都市チッタゴン。遠浅の海岸には船の解体場があり、世界中から廃棄処分となった船が集まる。解体場で働くのは、地元住民を始め、北部の貧しい農村からの出稼ぎ労働者だ。その数は300万人に及ぶという。番組では、この出稼ぎ労働者たちの過酷な労働の実態を追う。 15年前から解体場で働くコリルとガドゥ。農閑期を迎えると、親戚の若者を引き連れて南部の現場へと向かう。出稼ぎ労働者は、ケーブルで船を引っ張り上げたりかついで鋼板を運び出したりと、つらくて地元の人々が嫌がる重労働を請負う。しかし、1日の賃金はわずか1ドル。軽装で危険な作業に就き、ケガをして命を落とす人もいる。 労働者のまとめ役をしているのは地元の人々で、彼らは賃金の支払いを渋るだけでなく、解体場近くの店と癒着し、労働者のツケを勝手に賃金から差し引いてしまう。結局、コリルたちは4ヶ月間も働き、実家に帰る旅費さえもらえずに村に帰った。 飢えをしのぐため解体場に出稼ぎに行く労働者。しかし、生活が好転することはない。 社会の根底に厳然として存在する、過酷な現実を描き出す。 *2009年アース・ビジョン地球環境映像祭 アース・ビジョン大賞 受賞作品 ----------------------------------------------------------------- ※この番組は2009年7月30日(木)18:00 〜2009年8月9日(日)まで、 NHKオンデマンド見逃し番組(有料)でご覧いただけます。 視聴お申し込みの手続き期限は、8月8日(土)までです。 詳細はこちら<<< ----------------------------------------------------------------- 原題: Ironeaters 制作: Lemme Film(ドイツ) 2007年 |