スペシャルインタビュー

2009.5.29(金) Updata.
ゆでたまご
PROFILE
嶋田隆司(しまだ たかし)

中井義則との共同ペンネーム「ゆでたまご」で原作を担当。'79年、週刊少年ジャンプで「キン肉マン」の連載を開始し、社会現象を巻き起こす。 「闘将!! 拉麺男」「SCRAP 三太夫」などを経て、'98 年から、週刊プレイボーイで「キン肉マンU世」を連載開始。 現在は新旧キャラクターが共演する「究極の超人タッグ編」を展開し、注目を集めている。
取材・文/橋川良寛(blueprint)撮/本房哲治
言わずと知れた国民的コミック「キン肉マン」が、今年で30周年! 昨年の29(にく)周年に続くメモリアル・イヤーとして大型イベントが企画されるなど、幅広い世代を楽しませている。 時代を超えて愛され続ける「キン肉マン」の誕生秘話からその魅力まで、ゆでたまごで原作を担当する嶋田隆司先生に話しを聞いた。

「週刊少年ジャンプ」で本作が連載を開始した'79年当時、ゆでたまごのふたりは、なんと高校を卒業したばかり。 キン肉マンの誕生は、小学生時代にまでさかのぼる。 「僕が大学ノートに描いて、クラスのみんなに読ませていたんです。 それが他のクラスにも回って、僕のところに戻ってきた頃にはノートがボロボロでしたね(笑)」

そこで「キン肉マン」に魅了されたのが、後にゆでたまごで作画を担当する、中井義則少年だ。

「それまで彼はマンガをあまり読んだことがなかったらしく、こんなに面白いものだったのかとゲラゲラ笑ったそうです」

意気投合したふたりは共同でマンガを描くようになり、'78年の赤塚賞に応募した「キン肉マン」が準入選に。 明快なギャグとキン肉マンのおとぼけキャラ が評判になり、「週刊少年ジャンプ」での連載が始まった。 読者を驚かせたのは、先の読めない大胆なストーリー展開だ。

「アイデアの出し惜しみは、絶対にしない。あとは来週のゆでたまごが考えるだろうって(笑)。これは今も変わらないですね」

掲載直後から、読者からはファンレターが殺到。 返事の代わりに、読者が考案したキャラクターをキン肉マンと戦わせる「超人募集」が始まり、大きな話題になった。

「郵便局が集配箱のまま持って来て、下宿の床が抜けるほどの数になって。 それでも読者が一生懸命描いてくれたものだから、1枚1枚ちゃんと見ていたんですよ」

本作で高い人気を誇るラーメンマンやロビンマスクも、読者のアイデアによるもの。 こうした超人たちをモデルにしたゴム人形「キンケシ」やTVアニメで社会現象を巻き起こし、 '87年、「キン肉マン」は惜しまれながら連載を終了した。

「(最終シリーズ)王位争奪編もすごい人気でしたが、そこで終わるのがカッコいい!という美学があったんです」

そして'98年、キン肉マンの息子・キン肉万太郎を主人公にした「キン肉マンU世」が、「週刊プレイボーイ」で連載を開始。 誌面では募集していないのにも関わらず、読者からは超人を描いたハガキが多数届いたそうだ。

嶋田先生にとって、30年間にわたり愛され続けるキン肉マンの魅力とは?

「中井君の絵が誰にも真似しやすくて、決して古くならないこと。そして、戦いを通じてドンドン仲間が増えていく友情パワーですね。 人の繋がりが希薄になっている時代に、みんなが一緒に楽しめる分かりやすさも大きいと思います」

この5月には、人気超人たちが実際のリングで活躍するプロレスイベント「キン肉マニア」を開催。 夏以降に向けても、多くの企画が進行中のようだ。作中のキャラクターだけでなく、現実社会も巻き込むキン肉マンの友情パワーは、いったいどこまで続く!

上記写真でゆでたまご(嶋田)先生が写真で着用しているキャップと左手に持っているバッファローマンフィギュアは絶賛販売中!
>>ご購入はキン肉マン特集ページへ
(C)ゆでたまご/集英社・東映アニメーション

[ ウィンドウを閉じる ]


Copyright (C) FamilyMart Co., Ltd. All Rights Reserved.