編集部ブログ『kamiメモ』
FEGに見限られた青木真也!?(ジャン斉藤)
2009年7月29日 8:00『DREAM.10』を速報している『kamipro Special 2009 AUGUST』の表紙は、「いつ何時でも物議を醸す男」青木真也です。
シャオリン戦でブーイングを浴びた青木本人のインタビューはもちろんのこと、選手や関係者にこの一戦の感想を聞いてるんですが、今回の取材で感じたことといえば、FEGやTBSから“青木真也外し”の動きが見受けられるということです。青木真也ではなく、魔裟斗戦で名を挙げた川尻達也のほうにヨアキム・ハンセンとのタイトルマッチをやらせたいんじゃないか、と。
同誌に掲載されている谷川さんもインタビューで「これからは川尻くんの時代だよ〜」みたいなことを言ってるし、K-1オフィシャル携帯サイトで谷川さんがファンの質問に答えるコーナーもホントに強烈だった。ファンの質問もあまりにも素晴らしいのでここで全文引用しま〜す!
「Q.青木真也がDREAM.10でシャオリン相手に寝技で勝てないから、ファンの期待を裏切り、中途半端な打撃でつまらない試合をした上に『ムエタイって最高でしょ?』とか言ってました。そんなことを言うのであればMAXでキシャンコあたりとやらしてあげたらどうですか
谷川P いいですね〜! やりましょう!」
サダハルンバ、そしてこのコーナー担当者、おまえら男だよ!
何が男って、こういう質問コーナーって、ファンのストレートな質問をある程度マイルドにして掲載するものがあたりまえなんですよね(ちなみに『週刊ワオキ真也』の場合はそのまんま載っけてますが……)。それが「青木真也」と呼び捨てのままだったり、「シャオリン相手に寝技で勝てないから」と断言させたままだったり、あげく単なる罰ゲームでしかないキシェンコ戦に大喜びで同意したり、いやあ、とても契約選手とは思えないほどの悪意! よっ、サダハルンバ!
ワガママ言いたい放題だった秋山成勲にFEGが怒る気持ちは理解できたし、今回のシャオリン戦の内容に文句をつけたくなるのもよくわかる。でも、あんなにDREAMに献身的だった青木をこんな扱いにするとは……それくらいシャオリ戦の戦術、よけいな減らず口がプロ失格だったということなんだろうし、これはFEGの明確な意思を持った青木潰し、そして川尻vsヨアキム戦実現に向けての狼煙にほかならない……たぶん。
それはそれとして、これはあくまで個人的な意見ですが、FEGとは違った理由でボクも青木真也vsヨアキム・ハンセン戦に反対です。
なぜなら、この試合が3度目ということ。ヨアキムが病み上がりなこと。大晦日川尻達也戦の前哨戦扱いのイメージが強いこと(タイトルマッチの価値を下げるだけ。やるなら先に青木vs川尻でしょう)。それに主催者が望んでないならやる必要はないよね。
FEGからすれば視聴率獲得が目下の命題であるため、DREAMは『HERO’S』化によくも悪くも拍車がかかるだろう。暴走ボクサー・渡辺一久のDREAMデビューがウワサされているが、『HERO’S』的価値観の中では渡辺一久のほうが青木より重宝されるだろうし、そういうリングになっていく。
それはそれで仕方ない。TBSやFEGは悪くはないし、彼らには彼らなりの目的がある。そして青木真也も悪くはないし、青木には青木なりの輝き方がある。青木はもう“大黒柱”ならぬ“人柱”として、興行のために駆り出されて消耗していくべきではないと思うのだ。
FEGは青木真也をリリースすべきだ。そうして青木はUFCへ向かえばいい。青木はDREAMの大黒柱になる必要はない。魔物の巣窟で暴れ回り、日本格闘技界の大黒柱を目指すのだ。
金網に押し込まれる青木に、上からヒジを振り下ろされる青木にハラハラするだろう。ロングスパッツを脱いで闘う青木も新鮮だ。「PRIDEを返せ!」とかダナ・ホワイトに減らず口をたたく青木もね。とにかく“いまの青木真也”を楽しめる場所はUFCだ!