25年という歳月を重ねても、野望は消えない。「nWo」「TEAM2000」など、平成の日本プロレス界は蝶野を中心に回ってきた。格闘技に押される現状を打破するため、今度は自分の特別興行を舞台にプロレスを復権させる。
「プロレスをメジャーにさせるため、リング内外で活動してきた。もう1度ファンに見てもらえるきっかけにしたい」
蝶野自身がプロモーターを務める今回の特別興行は、所属先の新日本から全面的なバックアップを受ける。試合数は7〜8試合を予定しており、蝶野の対戦相手は他団体を含めて数人に絞り込まれている。同じ「闘魂三銃士」の一員として活躍した全日本・武藤敬司社長(46)の参戦も決定。90年代のプロレス全盛期がよみがえる。
昨年まで103キロだった体重を今年は5、6キロ減量しており、45歳になっても体力の衰えは感じない。「プレッシャーは感じるけど、やる以上は失敗できない」。黒のカリスマが、記念すべき日にプロレスの素晴らしさを体現する。(江坂勇始)