周産期搬送コーディネーター、秋にも設置−東京都
東京都は7月29日、今年度の東京都周産期医療協議会(会長=岡井崇・昭和大医学部教授)の第2回会合を開催した。会合では、妊婦の受け入れ先が決まらない場合、搬送先の調整を行う「東京都周産期搬送コーディネーター」の設置について、下部組織が示した最終案を了承した。都は人員を確保した上で、秋にも運用を開始する。
【関連記事】
症例報告のシステムづくりで議論―都の周産期医療協議会
母体搬送新システム、25日から開始―東京都
周産期連携病院、新たに2施設を指定―東京都
NICU退院支援モデル事業を来夏にも実施―東京都
相次ぐ妊婦の受け入れ不能−2008年重大ニュース(10)「救急医療“崩壊”」
この制度は、都全域で母体・新生児の搬送先の調整を行うコーディネーターを配置し、迅速な搬送先の選定と総合周産期センターなどの負担軽減を図ることを目的としている。
東京消防庁に部署を設置し、コーディネーターは原則として助産師が担当することになる。
応需情報は、周産期医療情報システムの情報を参考に、状況によっては受け入れが可能な医療機関に午前9時と午後5時半ごろの1日2回、必要に応じて電話などで状況を確認する。
コーディネーターは、患者情報や総合周産期センターからの搬送先候補施設の助言や医学的な助言を基に、周産期医療情報システムの情報や電話照会などに従って、搬送先医療機関を選定する。
搬送先の選定については、転院搬送の場合、総合周産期センターが調整を行っても搬送ブロック内での受け入れが困難なケースは、総合周産期センターがコーディネーターに搬送先の選定を依頼することになる。
119番からの一般通報の場合、傷病者が発生したブロック内にある総合周産期センターで受け入れができない場合、コーディネーターがそのブロック内の医療機関に優先的に受け入れを要請するほか、各消防本部にも並行して受け入れ先の選定を依頼する。
都では、月に16日勤務できる人員が7人確保できれば、24時間体制のコーディネーターのシフトを組めるとしており、秋の早い段階で運用を開始したいとしている。
更新:2009/07/29 23:35 キャリアブレイン
新着記事
- 園児5人が新型感染 愛媛・新居浜(2009/07/30 00:00)
- 3例目のタミフル耐性 徳島、感染拡大はなし(2009/07/30 00:00)
- 新聞3社が逆転勝訴 共同通信の記事掲載 名 ...(2009/07/30 00:00)
[PR] 医師の転職ならCBネット
記事を検索
CBニュース会員登録メリット
気になるワードの記事お知らせ機能やスクラップブックなど会員限定サービスが使えます。
一緒に登録!CBネットで希望通りの転職を
プロがあなたの転職をサポートする転職支援サービスや専用ツールで病院からスカウトされる機能を使って転職を成功させませんか?
【第71回】尾藤誠司さん(国立病院機構東京医療センター臨床研修科医長・臨床疫学研究室長) 一昨年、「医師アタマ―医師と患者はなぜすれ違うのか?」というタイトルの本を出版した。国立病院機構東京医療センターで臨床研修科医長を務める尾藤誠司さんは、医療者が持つ「特有の思考」や「一様な価値観」のために、患者 ...
神奈川県の三浦市立病院は、人口5万人の三浦市ならではの医療の在り方を模索している。職員の意欲を高め、人を育てながら、さらに地域に必要とされる病院を目指す。改革はこれからが本番だ。■小児科医が地域に飛び出して行く 三浦市立病院は、三崎港を臨む高台にあり、眼下には豊かな緑が広がる。2月初旬、おだやかな ...
WEEKLY