今年の個人的な実験・研究成果をちょっとまとめてみた(笑)
小さい頃、オオタニシを近所の沼で拾ってきて育てた経験が忘れられず、今年はオオタニシの繁殖に挑戦。
ペット・ショップで売られていたオオタニシ(一匹100円ぐらい)を3匹買ってきて、熱帯魚の水槽に放り込んだ。
そしたら、買ったその日のうちに稚貝を3匹産んだのでびっくり。
タニシは卵胎生で、卵ではなく子供を産む。
その後、ばんばん子供が生まれ、現在では30匹を超えてずんずん大きくなっている。
一ヶ月で殻高が6mmから10mmに成長したので写真で撮影。

なお、写真右の稚貝は2005年11月21日に産まれた個体で、撮影日は同年12月26日。およそ一ヶ月の成長振りを示している。

水槽の様子。
親タニシの周りに、多くの子タニシが映っています。デジカメの性能でちょっとピンボケしてますがわかりますか?
なお、水底の白い砂のようなものは、タニシが丈夫な殻を作れるように、炭酸カルシウムの補給用としてばら撒いた牡蠣殻です。
カタツムリが、塀などのコンクリートの炭酸カルシウムをかじる生態をヒントに、水質安定剤として特殊加工されて売られていた、本来はろ過装置用の牡蠣殻を入れてみました。
牡蠣殻は、水質のペーハー値を安定させるのにも役立ちます。
この水槽にはエンゼル・フィッシュやコリドラスといった熱帯魚が群遊しているため、水温は26℃で一定です。最初はオオタニシには少し温度が高すぎるような気がしたのですが、とりあえず成長に問題無いようです。
タニシについてはいやな記憶もあります。
小学校の頃は、近くのスーパーのシジミ売り場で、シジミに混入するヒメタニシをもらってきてはよく飼育していました。
ある日、ヒメタニシがたくさん子供を産んだので、飼育委員会だった私は学校の池に放流しようとヒメタニシの稚貝を池にばら撒きました。
すると、池の鯉がブワーーーと寄ってきて、ヒメタニシの稚貝をばくばくと食べてしまったのです!!
びっくりして図鑑で調べると、鯉の大好物はタニシだそうで、、。固い殻もバリバリと壊して飲み込んでしまうことを、私はその時はじめて知りました。
【タニシ飼育の鉄則】
●鯉といっしょにしない。すぐに食べられてしまいます。おそらくフナも駄目。
●水槽で飼う時、タニシを水槽の壁から取るときは、ゆっくり垂直にひっぱること。斜めにひっぱったり、よじりながらひっぱると殻の一部が割れます。
●汚い水に強いと言われるが、特に稚貝の場合、腐敗臭がする腐った水では死亡率がかなり高いです。よく汚い水と表現される水とは、植物性プランクトンが繁殖した緑色の水のことで、これならばタニシの恰好のエサです。
●金魚のエサを食べます。動物性・植物性を問わず有機物を食べます。
わたしのタニシの飼育実験はまだ途中です。。
子タニシの殻高が2cmになったら、暫定的に飼育成功宣言をしようと思います。
アドバイスがあったらコメントに書いてくれると嬉しいです。
【重大な後日追記】
このタニシの飼育実験は失敗しました。約半年後初夏に、すべてのタニシの死滅を確認しました。
原因は、本文中でも懸念を書いておりましたが、「水温が高すぎた」ようです。
オオタニシは、水温30度を超すと死んでしまうようです。
水温管理の失敗例として参考にしてください。熱帯魚水槽との混棲は無理だと思われます。
【重大な後日追記】の重大な修正(2009年6月更新)
上述の赤文字の【重大な後日追記】はすべて否定します。タニシの熱帯魚水槽温度での飼育に成功したからです。現在、水温30度付近でも、とても活きが良い状態でタニシを飼育中です。赤ちゃんタニシもどんどん生まれています。
6月初夏までに死滅したと書いた上述の4年前の失敗の原因は、タニシのエサに関する私の理解不足に起因するものと思われます。タニシのエサに関するキーワードは「デトリタス」と「濾過摂食」。タニシは3つの摂食手段を持ちますが、通常の水槽飼育下で可能なのは「デトリタス」によるところが大きいです。「デトリタス」は金魚などのエサで仮想的に再現できます。

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