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「従順なイメージ、看護師の自立にマイナス」

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 診断や治療などの医療行為の一部を担う「ナースプラクティショナー」(NP)の教育や役割について認識を共有しようと、国際医療福祉大大学院はこのほど、シンポジウム「日本でも始まったナースプラクティショナー(診療看護師)養成」(座長=湯沢八江・国際医療福祉大大学院教授、看護生涯学習センター長)を開催した。
 
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 シンポジウムでは、昨年度からNP養成教育に取り組んでいる大分県立看護科学大学長の草間朋子氏や、NPとして実際に米国でクリニックを開業している小柳乃里子氏ら4人が、それぞれの視点で発表した。

 この中で小柳氏は、「日本のマスコミなどで、看護師がどのようにとらえられているか分からない」と前置きした上で、「従順」「自愛」「物言わぬ」などの「看護師のイメージ」は、専門職として自立する上では「むしろマイナスになるのではないか」と指摘した。
 また自身の経験から、問われるのは「自愛」などのイメージではなく、「このケアが科学的なエビデンスに基づくものかどうかだ」と強調し、「奉仕や自己犠牲といったことでは成り立たないと思う」と述べた。

 シンポジウム後のディスカッションでは、「既存の専門看護師(CNS)とNPの違いがよく分からないと言われる」と湯沢座長が指摘。これに対して草間氏は、CNSの業務は現行の保健師助産師看護師法(保助看法)の範囲内にとどまるのに対し、NPは現行法で認められていない医療を限定的に行うなど、両者は全く異なると強調した。

 また、シンポジウム冒頭のあいさつで国際医療福祉大大学院の高梨吉則教授(同大熱海病院医療局長)は、医師不足が深刻になる中、「医療の知識や技術を積むことで、患者のニーズに応えられる看護師が求められている」と、NP養成の意義を強調した。


更新:2009/07/28 19:38   キャリアブレイン

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