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【社会】

河村市長、裏金帳簿を公開 「非公開」変更を指示

2009年7月13日 夕刊

 名古屋市の裏金問題で、河村たかし市長は13日、市が保管する裏金の帳簿や銀行通帳を、公開をめぐって係争中の名古屋市民オンブズマンに公開した。公開された帳簿には、国への手土産やカラオケ大会などの支出が並び、オンブズマンは「公費を使っていいか疑わしい支出が多くある」と指摘、私的流用がないか調査する。

 帳簿は、市が2007年度に実施した裏金の内部調査で存在が判明した。1972年度から2007年度まで、39の課などで計757ページ分ある。

 オンブズマンは昨年11月、情報公開条例に基づいて市に公開請求したが、「職員が職務上作成したメモで、行政文書に当たらない」として却下。オンブズマンは今年1月、公開を求める訴えを名古屋地裁に起こしていた。

 河村市長は13日の記者会見で「そもそも公金。裏金の帳簿でも公開すべきだ」と公開を指示したことを明らかにした。これを受け、市は「内部調査で取得した時点で、帳簿類は行政文書になる」と解釈をあらため、公開請求の却下処分を変更した。

 オンブズマンの内田隆さんは「公開は当然」とした上で、個人情報が黒塗りで非公開になっていることから、帳簿を確認した上で裁判を取り下げるか判断するとした。

 オンブズマンは13日午前、市役所で帳簿のコピーを閲覧。職員の昼食代などの記載もあり、内田さんは「市は私的流用はないと言ってきたが、かなり疑わしい」と語った。

 

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