2009年5月7日19時27分
09年度補正予算案で、計46の基金に総額4兆3674億円が計上されたことがわかった。うち30基金(計3兆5133億円)は新規に設けられた。各種施策を進めるためとされているが、野党は「ばらまきだ」と批判している。
7日の衆院予算委員会で、民主党の菅直人代表代行の質問に与謝野財務相が答えた。基金の細目は同党の細野豪志衆院議員の質問主意書に対する政府答弁書で明らかになっており、非正規労働者らへの職業訓練などに7千億円、介護職員の処遇改善などの助成に4773億円など。森林整備、耕作放棄地の再生など農林水産関連の基金が20余(計約7千億円)を占める。
菅氏は予算委で「(予算を)実行する態勢が間に合わないから、とりあえず基金を積んでおこうというものが相当あるのではないか」と、ムダが含まれる可能性を指摘。与謝野氏は「複数年度をカバーする施策を円滑に実施するために基金が設けられた。(対策の)規模を大きくするためではない」と答えた。