第91回全国高校野球選手権島根大会は22日、県立浜山球場、松江市営野球場で3回戦計8試合が行われ、ベスト8が出そろった。石見智翠館は、開星の大会4連覇を阻んだ松江農林にサヨナラ勝ち。安来も延長十回、隠岐にサヨナラ勝ちした。
【県立浜山球場】
▽3回戦
松江農林
000000020=2
020000001=3
石見智翠館
(松)池田-野々村
(石)戸根-向山
▽三塁打 竹内(石)
石見智翠館は二回、戸根や竹内の適時打で2点を先取。先発戸根が被安打4の好投を見せた。松江農林は八回、少ない好機をものにして渡部の適時打などで試合を振り出しに戻したが九回裏、石見智翠館が中巻の適時打でサヨナラ勝ちを収めた。
○…九回裏1死一塁。サヨナラの走者となった石見智翠館の新宮健太選手は一塁ベース上からちらりと末光章朗監督の顔を見た。走るという合図だった。二盗を決めた新宮選手は「投手の足の上げ方が大きかった」と冷静に分析し三盗も決め、中巻光平選手の中前適時打でサヨナラの本塁を踏んだ。
「思い切りがよく走塁のセンスは抜群」。主将としてチームをまとめる新宮選手を誰もが認める。部員59人のほとんどが寮生活。冬場は坂道を押すように走る練習を重ねてきた。新宮選手は次の試合でも「全力で走るだけ」と汗を光らせた。
隠岐
0002031000=6
0011202001=7
安来
(延長十回)
(隠)田中勝-宇野
(安)藤原、黒田、横山一-赤名
▽二塁打 池田2(隠)横山一、上野(安)
点の取り合いとなった。隠岐が六回、重栖の適時打などでリードすると、七回に安来が中尾の適時打などで追いつく。互いに譲らず延長十回裏、安来は上野が適時二塁打を放ちサヨナラ勝ちとなった。隠岐主戦の田中勝は181球の力投を見せたが、及ばなかった。
矢上
030000020=5
00330011×=8
大社
(矢)瀧田-吉田
(大)福間雄、永見、勝部-手銭
▽本塁打 日野(矢)
▽三塁打 瀧田(矢)松浦、手銭(大)
▽二塁打 日高、吉田(矢)永田、永見、松井(大)
3点を先制された大社は三回に5安打などで同点とすると、四回には手銭、永見、大島の長短打で3点を追加。その後も手を緩めず17安打8打点で矢上を振り切った。矢上は二回、日高、瀧田、兼崎の連続適時打で3点を先取。八回には、日野の2点本塁打で追い上げるも届かなかった。
出雲商
0021302=8
0100000=1
松江西
(七回コールド)
(出)今岡、森山、足立-増田
(松)松浦-坂根
▽本塁打 川上(出)
▽二塁打 金山、原一生(出)松尾(松)
2点リードした出雲商は五回、川上の左前適時打や藤江のスクイズで3点を追加すると、七回、主軸川上の2点本塁打で試合を決めた。松江西は六回に松尾の二塁打で好機を作るが、後続3人が連続三振で抑え込まれ好機をものにできなかった。
【松江市営野球場】
浜田
2801010=12
0020300=5
邇摩
(七回コールド)
(浜)勝部、田中滉、勝部-岡田
(邇)月森大、小川、木下、月森大-長尾
▽本塁打 尾田(浜)
▽三塁打 小川恭(浜)
▽二塁打 浜本(浜)黒石、月森大、月森完(邇)
初回に2点を先取した浜田は二回にも佐々木、浜本、小川恭の3連続安打、尾田の適時打などで一挙に8点を挙げ、邇摩を大きく突き放した。邇摩も三回に鶴石の適時打、五回に月森完の適時二塁打などで反撃するが、及ばなかった。
三刀屋
000000000=0
00021110×=5
益田東
(三)給下-板垣
(益)福岡-桜本
▽三塁打 福岡(益)
▽二塁打 松村樹、大坂(三)三澤、福岡(益)
益田東は四回、福岡の適時三塁打で先制したのを皮切りに、六回は福岡の二塁打、土谷の適時打などで着々と得点を重ねた。三刀屋も四回に松村樹の二塁打などで好機をつくるが、生かせなかった。
松江商
0000300=3
600104×=11
立正大淞南
(七回コールド)
(松)松尾、加藤、田中、加藤-中村
(立)崎田、飯島-成田
▽二塁打 成田、林田(立)
立正大淞南は初回、成田の走者一掃の適時二塁打などで一挙6点を奪った。六回にも林田の二塁打や山脇、成田、後藤の適時打などで4点を加点し、追いすがる松江商を突き放した。松江商も五回に立正大淞南の主戦・崎田を攻め、無死満塁の好機を作り、加藤、小玉の犠飛などで3点を返すが力尽きた。
飯南
0005020000002=9
0000205000000=7
松江北
(延長十三回)
(飯)大谷、藤原翔、大谷-高尾勇
(松)山根、井筒、佐伯、仁田、福〓、井筒-高橋、植田
▽本塁打 田中(松)
▽二塁打 三上耕、大谷(飯)植田、小島(松)
飯南は延長十三回、大谷の適時打で勝ち越し。堀越の適時打で追加点を挙げ、粘る松江北を振り切った。
毎日新聞 2009年7月23日 地方版