第91回全国高校野球選手権島根大会は24日、県立浜山球場で準々決勝が行われた。出雲商が、石見智翠館との投手戦を制した。大社は逆転で安来を降した。益田東は、初回の集中打で浜田を振り切った。飯南-立正大淞南は六回表まで5-4で立正大淞南がリードしていたが、雨のためノーゲームとなり、25日に順延された。日程も1日ずつずれ込み、27日に準決勝、28日に決勝の予定となった。【岡崎英遠、目野創】
【県立浜山球場】
▽準々決勝
出雲商
000000200=2
000000000=0
石見智翠館
(出)岩成-増田
(石)嶋田、戸根-向山
▽三塁打 増田(出)
▽二塁打 増田(出)三谷、深江(石)
息詰まる投手戦を、少ない好機を生かした出雲商が制した。出雲商は七回、二塁打で増田が出塁すると、岩成のバントや柳楽のスクイズなどで2点を先取。これを主戦岩成が完封で抑えた。安打数で上回った石見智翠館は最後まで岩成を攻略できなかった。
○…「投手がクイックでタイミングが合わなかった」。石見智翠館の先頭打者、竹内太亮選手は悔しさをにじませた。
レギュラーでは唯一の県内出身。高校受験で失敗し2次募集で江の川(現智翠館)に進学して、全国から集まる選手らと寮生活し野球に打ち込んだ。辞めたくなった時は中学時代の恩師の「野球を続けろ」という言葉を思い出した。チーム一、二の俊足を生かすため捕手から外野手に転向。出雲商戦では果敢に盗塁を仕掛け惜しくもアウトになったが、3回戦では好機を作ってチームを引っ張った。
「今は感謝の気持ちでいっぱいです」。試合後、顔を上げてはっきりと答えた。
大社
001003200=6
122000000=5
安来
(大)福間雄、永見-手銭
(安)黒田、藤原、原-赤名
▽三塁打 大島(大)
▽二塁打 永見、福間雄、飯塚(大)黒田(安)
安来は一回、横山一の右前適時打で先制。二回には交代したばかりの大社主戦永見からも、黒田が適時二塁打を放つなど順調に加点した。しかし、大社は六回、4連打などで1点差に詰め寄ると、七回には大島、飯塚の連続適時打で逆転。底力を見せた。
浜田
100100000=2
40001000×=5
益田東
(浜)勝部-岡田
(益)福岡-桜本
▽三塁打 山本(益)
▽二塁打 桜本(益)
一回に1点を先制された益田東はその裏、福岡の2点適時打で逆転。その後も山本の適時三塁打などで、この回一挙4点を奪った。五回にも桜本の二塁打と今釜の適時打で追加点を挙げた。浜田も四回に金本の安打や敵失などで1点を返すが、力尽きた。
毎日新聞 2009年7月25日 地方版