中川区の「はなび」では『変化系台湾冷やし中華〜台湾発→四川着〜』¥900をいただいた。これは「PS 夏ラーメン王決定戦」で50点満点をとり、参加6店舗中1位の評価に輝いた1杯だ。
白い器に彩りもよく盛られた1杯は、この店お得意のまぜそばスタイルだ。器の底には冷やし中華風の甘酸っぱいタレが敷いてあり、酸味は強くて甘味は弱め。そしてトッピングの台湾ミンチはけっこう辛めの味付けとなっていて、これはニンニクが使われていないために辛いだけで味にコクやふくらみがなく、またその辛さで肉自体の味もわかり辛い。この冷やし中華風のタレと台湾ミンチを味の軸として、他の野菜類やメンマ、ザーサイ、卵黄、そして麺をよく混ぜ合わせていただいていく。冷たくしっかりと〆られた太麺は、ツルツルの麺肌がなかなかの喉越しとなっている。箸を進めれば、タレの強い酸味と台湾ミンチの辛味が合わさって、それ自体の味がとても強いために、ザーサイやら野菜やら個々の食材の味が塗りつぶされて消えがちで、中盤辺りから単調となってくる印象。スープのないまぜそばの為に、味に奥行きや広がりがないのも辛いかな。それを補う味のチェンジが別皿の担々ダレなのだが、これはゴマダレに自家製のラー油をかけたもので、胡麻の香りは強いが支える甘味がなく、この担々ダレをかけても味の濃厚さと粘度が増すだけで、台湾の辛味が、四川の甘味を含んだ辛さに変わるわけではなかった。台湾が四川に変わるとは、そんな単純なものではないだろう。
劇的に味が変化するわけではなく、基本は酸味と辛味だけで食わせるまぜそばだろうか。この店はそろそろオープンして1年になるが、私の評価は他のフリークの方達や店の人気に比べて今までもそれほど高くなかった。今回も中華歴12年をぶつけた集大成の逸品ということらしいが、そろそろ本格的にラーメン店の味を目指す頃なのではないだろうか。何を食べても中華の味の延長にあり、ラーメン店の味となっていない。この店ならでは、というオリジナリティがあってもいい頃だと思う。
ごちそうさま。
『変化系台湾冷やし中華〜台湾発→四川着〜』は昼・夜各10食限定/〜8月末まで
/〜8月末まで
「PS 夏ラーメン王決定戦」
営業時間 11時半〜14時/18時〜21時
定休日 月・木曜日
駐車場 あり
住所 名古屋市中川区高畑1-170
先客 7 後客 多数
このお店のMy評価 ☆☆☆
7月18日のお味 ☆☆
これで「PS 夏ラーメン王決定戦」の全てをいただいた。今回番組的にも評価を設けていたので、最後に私なりに評価をしてみれば、
1位 麺家 喜多楽 @中区橘
2位 中華そば 白壁 あおい @東区白壁
3位 らぅめん考房 ありがた屋 @春日井市
4位 麺の坊 晴レル屋 @大府市
5位 麺屋 はなび @中川区高畑
6位 らーめん 双葉 @津島市
だったろうか。
味では「喜多楽」が、斬新なアイデアでは「あおい」が素晴らしく抜きんでいたと思う。