米舞踊家M・カニングハム氏死去 ダンスに革命もたらす【ニューヨーク共同】米紙ニューヨーク・タイムズによると、物語性を排した抽象的な振り付けで、ダンスに革命をもたらした20世紀を代表する米国の舞踊家マース・カニングハム氏が26日、ニューヨーク市の自宅で死去した。90歳。 米ワシントン州生まれ。幼いころからダンスを学び、コーニッシュ芸術大で音楽家ジョン・ケージに出会う。1939年、モダンダンスの第一人者マーサ・グラハムの舞踊団に参加、ダンサーとして活躍した。 だが、踊りで感情を表現しようとするグラハムに反発し、53年、自身の舞踊団を結成。偶然を重んじる盟友ケージの作曲手法にならい、投げた硬貨の裏表に従って動き方を決める振り付け法などを取り入れた。 あらゆる意味付けを拒み、純粋な身体の動きだけで構成した作品は舞踊界に衝撃を与え、ポストモダンダンスと呼ばれるようになった。 ケージをはじめ、米美術家ロバート・ラウシェンバーグ氏、日本人音楽家の小杉武久氏、デザイナーの川久保玲氏(コム・デ・ギャルソン)ら他分野の俊才との共同作業も多く、現代アートに幅広い影響を与えた。 その革新性は、クラシックバレエからモダンバレエを生み出したジョージ・バランシンに比肩するともいわれる。 晩年も振り付けにパソコンを導入するなど、新しい試みを続け、自らダンサーとして舞台に立つことも少なくなかった。代表作に「サマースペース」「サウンドダンス」など。 【共同通信】 |
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