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環境対策車用バッテリー市場、韓米日がしのぎ(下)

 新規市場の開拓に向け、自動車メーカーとバッテリーメーカーの合従連衡も活発だ。トヨタはパナソニック、ホンダは三洋電機、日産はNECからそれぞれバッテリーの供給を受けている。GMはLG化学、日立、三洋電機の複数企業から供給を受け、フォルクスワーゲンは三洋電機、東芝、中国のBYD(比亜迪)を選択した。韓国の現代・起亜自動車はLG化学と提携した。

 LG化学関係者は「携帯電話と比較すると、ハイブリッドカーはバッテリーの容量が100倍、電気自動車は500-600倍も必要になる。今後どの企業が市場をつかむのかによって、バッテリー市場の業界地図が大きく変化するだろう」と話した。

◆韓米日の「血闘」

 電気自動車用バッテリーをめぐる競争は、既に国家間競争へと拡大している。このうち、米国は次世代のプラグインハイブリッド車やバッテリー関連部品の開発に24億ドル(約2280億円)を支援することを決め、最も積極的だ。没落した自動車産業を再生させるための重要分野としてバッテリーに着目した格好だ。グランホルム・ミシガン州知事は最近、「ミシガン州を今後世界のバッテリー産業の中心地として育成する」と語った。

 日本政府は今後7年間に210億円を投じる次世代電池開発プロジェクトを発足させた。同プロジェクトにはトヨタ、ホンダ、パナソニック、三洋電機など12社と、京都大など10機関が参加する。

 韓国では知識経済部が昨年、現代自動車、LG化学、SBリモーティブなどを車載用バッテリー技術開発国策課題事業者に選定し、今後5年間で400億ウォン(約30億4000万円)の支援を行うとしている。

 バッテリーの競争力が今後の自動車産業において成敗を握るカギになる可能性が高いため、こうした動きは今後さらに加速するとみられる。ハーバード大経営大学院のクレイトン・クリステンセン教授は、「バッテリー技術は自動車産業を画期的に変える『ディスラプティブ技術(破裂性技術)』になるだろう」と指摘した。ディスラプティブ技術とは携帯電話の登場がポケベル市場を消滅させたように、既存産業全体を塗り替えるような仕方で製品やサービスを改良する技術革新を指す。

成好哲(ソン・ホチョル)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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