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白鵬、協会あいさつ遅刻でも11度目V

 11度目の優勝を決め、武蔵川理事長から賜杯を受け取る横綱白鵬=愛知県体育館
 11度目の優勝を決め、武蔵川理事長から賜杯を受け取る横綱白鵬=愛知県体育館

 「大相撲名古屋場所千秋楽」(26日、愛知県体育館)

 横綱白鵬が前代未聞のV11を果たした。取組前、千秋楽恒例のあいさつに遅刻するハプニングがあり、師匠の宮城野親方(元十両金親)を通じて理事長から注意を受けたが、当の本人は涼しい顔。結びで横綱朝青龍を下手投げで転がし、14勝1敗で2場所ぶりの優勝を決めた。秋場所では横綱双葉山の優勝12回を目指すことになる白鵬の“優等生キャラ”の今後が気掛かりだ。

  ◇  ◇

 勝てば優勝の結びの一番。白鵬の右四つと朝青龍の左四つの、お互いの得意組み手が目まぐるしく入れ替わる熱戦となった。自分優位になったのは白鵬。右四つから相手の勢いを利用して右から下手投げを放つ。朝青龍と一緒に土俵下まで転がり落ちる豪快な投げで11度目の優勝を手にした。

 尊敬する双葉山の優勝回数12回にリーチをかけた。「15日間、相撲への集中力があった」と自画自賛。27日からは一家そろってのモンゴル帰省も待っている。

 まさに順風満帆の白鵬だったが、実は優勝を決める約3時間前に前代未聞の思わぬハプニングがあった。午後2時半ごろ、横綱土俵入り前に行われる協会あいさつに遅刻していたのだ。

 予定では十両取組中の午後2時40分ごろに行われることになっていたが、白鵬が愛知県体育館に到着したのが、午後2時44分ごろ。付け人が支度部屋前でタオルを広げ、即席、更衣室を作る。まわしを締めた白鵬は舌を出し、駆け足で花道へ向かった。結局、あいさつは十両取組後にずらされ、約15分遅れの午後2時55分ごろから始まった。

 あいさつ後、師匠の宮城野親方(元十両金親)が理事長室に出向き「渋滞と(白鵬の乗る)車の調子も悪かった」と釈明。武蔵川理事長に「白鵬に注意をします」と陳謝した。宮城野親方は支度部屋へ直行したが、当の白鵬は大関魁皇と談笑中。タイミングを見計らい「余裕を持って早く(部屋を)出るように」と何とか師匠の威厳を示したが、白鵬からは「分かりました」とあっさりした返事が返ってきただけだった。

 打ち出し後に遅刻が朝青龍戦に影響したかと問われた白鵬は「なかったんじゃないですか?」とサラリ。優勝インタビューでは「相撲は国技です。相撲道発展のために精進、努力したい。(秋場所でV12を果たし)大横綱の双葉山関に並べたらいいなと思います」と模範的な言葉を並べた白鵬だったが、優等生キャラの今後が気になるところだ。






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