東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

米と対話実現に前向き 北朝鮮辛大使 国連脱退、明確に否定

2009年7月25日 夕刊

 【ニューヨーク=加藤美喜】北朝鮮の辛善虎(シンソンホ)国連大使は二十四日、ニューヨークの北朝鮮代表部で会見し、米との直接対話について「共通の関心事項のための対話や交渉には反対しない」と述べ、実現に前向きな姿勢を示した。その一方で「対話が実現しないのは決してわれわれのせいではない」と強調し、米国側に態度の変化を求めた。

 辛大使は「われわれは常に米国の核の脅威にさらされてきた。日本と韓国も米国の核の傘の下にあり、わが国は周囲をすべて核に囲まれている」と述べ、自国の核兵器開発を「自衛のための最後の手段」と正当化。六カ国協議については「信用できない。復帰は永遠にあり得ない」と繰り返した。

 五月の核実験を受け、国連安保理が採択した対北制裁決議について、辛大使は「全く受け入れられない」と話し、船舶の貨物検査も「主権の侵害だ」と強く非難。しかし、国連に今後もとどまるかとの質問には「当然だ。われわれは加盟国だ」と述べ、脱退説を明確に否定した。

 次のミサイル発射計画の有無については「それは軍が決めること。私は外交官にすぎない」とし、さらに金正日(キムジョンイル)総書記の健康問題も「ここで聞く質問ではない」と返答を避けた。

 

この記事を印刷する