「チャンスに…残念」落胆する田臥、かかと痛で練習断念

１１日、記者の質問に答える田臥勇太 Photo By 共同

　米プロバスケットボールＮＢＡへの道のりが険しいことを熟知するだけに、その第一歩からつまずいた落胆は大きい。米テキサス州ダラスで始まった強豪マーベリックスのミニキャンプに招待された田臥勇太（リンク栃木）は１１日、右かかと痛で初日の練習を断念。「こういうチャンスはめったにない。残念」と沈んだ声で話した。

　約２０選手が招かれたキャンプは２日間。試合形式が主体の練習では、各選手とも自分の存在を印象づけようと激しいプレーが続いた。田臥は「得意のスピードを生かして持ち味を発揮する」という思惑だったが、コートで何もできずに初日を終えた。

　ＮＢＡ再挑戦の夢を追う２８歳。日本代表としての活動を５月末に辞退し、早めに渡米したものの、数日前に練習でジャンプして着地した際に痛めた。

　マーベリックスのカーライル監督は「日本では伝説的な選手。彼のプレーを見る機会はまたあるだろう」と話した。しかし、次の段階となるサマーリーグでメンバー入りする可能性については明言を避けた。

　ただ、田臥はＮＢＡの充実した施設に足を踏み入れ、挑戦への意欲は高まった様子。７月末までは米国に滞在する予定で、「チャンスがあればチャレンジしたい」と話した。 （共同）

[ 2009年06月12日 10:14 ]