英国CHORDの新世代スピーカーケーブル「CARNIVAL SilverScreen」です。Silverの文字はいつものように銀コート導体を意味するのではなく、Silver Screenの言葉通り半透過の外部ジャケットから見える銀色のシールドフォイルの外観によるものです。Silver Plusからのバージョンアップにあたり、導体自体は銀コートではなくSIGNATUREを思わせるピュアな無酸素銅に変更されました。構造的には、慎重に２度巻きされたフォイルシールドを始めとする厳重な６層構造を持っており、上位機種のEPIC TWINを髣髴とさせます。これら手の込んだ作りは明らかに価格帯のレベルを超えており、このスピーカーケーブルに取り組むCHORD社の意気込みを表すに充分です。結果、明瞭さ、ワイドレンジ、分解能はすばらしく、またたいへん静かな背景と全音域にわたるレスポンスの良さを確保します。完成度の高さは近年発表されたインターコネクトの人気製品「CRIMSON」と共通しており、同様に圧倒的なコストパフォーマンスの高さを誇る仕上がりとなっています。

ところで、どうでしょう、こうした明瞭な方向の音質を求めるのであれば、むしろCHORDの持つ優れた銀コート導体を使えば容易だったのではないでしょうか。しかしここで敢えてOFC導体を用いたところに、設計者の見識を感じずにいられません。明瞭さのみに走ることなく、人の声やソロ楽器の音には血が通い、温かみ、柔らかさ、しなやかさを持ち、更にひとつひとつの音にしっかりとした芯があり、きわだった実在感があります。たいへん自然な音調を持つと同時に、きわめてデリケートで彫の深い上級機なみの表現力を得ることに成功しているのです。こうした姿勢は見映えのいいスペックだけを追い求めようとする発想とは一線を画すものです。あくまでもオーディオケーブルは音楽を音楽らしく聴くための道具であって、素材の選別も製造技術も決してその目的から逸脱させることのない、云わば大人の良識が感じられます。いつもながら英国オーディオならではの達観に敬意を払わずにいられません。

ひとこと追加しますと、CHORD社ではシアターシステムにおいて、フロント３台、リア２台のスピーカーをすべてCARNIVAL SilverScreenで統一させることによって得られる大きな成果について言及しています。確かにこの製品の持つリアルでワイドレンジな音質、堅牢な構造、確かなシールディング、そして群を抜くコストパフォーマンスは、AVシステムでの使用にも適しているといえるでしょう。とりわけ人の声およびヴォーカル再生においてはじつに生々しくかつナチュラルなCHORDサウンドが楽しめるようになります。
「CARNIVAL SilverScreen」はハイファイオーディオからAVユースまで幅広く利用できるオールマイティなスピーカーケーブルといえます。（「WHAT HiFi」誌 2008年度・年間最優秀製品（Product Of The Year）選定、「HiFi CHOICE (Sep 2008)」誌BEST BUY選定、英「AV REVIEW (July 2008)」Competition Winner、「WHAT HiFi Sound & Vision (May 2008)」誌 ５つ星最高評価、「HiFi WORLD」誌Recommended、「TECH co UK」Recommended、米「Jazz Times (March 2008)」Recommended、「SMARTHOUSE NEWS」Recommended、豪「AV Hub」Recommended）
■Multi-strand OFC、Dual foil shielding system、Low density polyethylene insulation、Low Q translucent PVC outer jacket
※表示価格は１ｍあたりの価格です。お申込みの際は、[個数]の欄に「４」等のように総ケーブル長を（その際「数量変更ボタン」をお忘れなく！）、[補足事項]の欄に「2m+2m」等と内訳をご記入ください。

通販価格 1,995円 (税込み)
(定価 2,100 円)