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地域スポーツ 【7月26日03時20分更新】
福野、石動、富山一、高岡商が8強 高校野球
●福野 吉江、決勝スクイズ 終盤の攻防を制した福野が7年ぶりの準々決勝進出を決めた。 福野は五回に2安打と犠打で1点先制したものの、六、七、八回は無得点と攻撃では苦 しい展開が続いた。八回裏、守備に就いた福野は1死二塁から継投した最速142キロの 2年生投手、上田がつかまり、同点とされた。 ベンチからすかさず伝令。「追いつかれただけ。引きずるな」。中山訓良監督の指示に 上田は冷静さを取り戻し、2死満塁のピンチで3番打者を三振に仕留めた。 直後の九回表の攻撃で先頭打者は上田だった。「取られた分は自分で取り返せ」。仲間 からの励ましに応えて中前打を放ち、犠打で二進。三盗を決めると、直後の1球目に吉江 がすかさずスクイズ、上田が2点目のホームを踏んだ。 上田はスクイズを決めた吉江と抱き合って喜び、ベンチ前で選手全員に「ありがとう」 と感謝を込めた。最終回は四球を与えたものの無失点。攻守に主役を務め、接戦を締めく くった。 ●石動 継投、安定感光る 石動は2回戦に続き、完封勝ちを収めた。巧みな継投策で3試合で1失点と、投手陣が 抜群の安定感を誇る。12年ぶりのベスト8に名乗りを上げた。 この日は先発の上田が3回無失点。「安心してマウンドを降りた」と上田は投球を振り 返った。 継投した主戦の小山は直球を主体に6回を投げて富山打線を1安打零封した。小山は「 次は強豪の氷見が相手だが抑える自信はある」と力を込めた。 ●富山一 野崎、4安打完封 富山一はエース野崎が被安打4で無失点。五回、無死満塁のピンチは狙い通りに低めの スライダーを打たせて本塁で併殺を取るしたたかさ。「してやったり」の完封に3連投の 疲れも吹き飛んだ。 冬場は走り込みとフォームの改善に取り組んだ。オーバースローからスリークオーター に変えることで制球力が格段に増した。 国際大付の西村兄弟に対しては徹底的に研究して臨んだ。4番西村航は本塁打を避ける ために早いカウントから勝負した。投手の西村大からは2安打を放った。 「富山工、国際大付と今大会注目のいい投手を攻略できたことが自信になった」と黒田 学監督。投げ勝った野崎も「注目の投手」として存在感を増している。 ●高岡商 先発全員安打、一気 「夏の高岡商」が今年も順調に調子を上げている。3000人の観客を前に高岡商打線 は先発全員安打となる20安打。新湊の投手陣を打ち崩し、一気に波に乗った。 現在、高岡法科大で活躍する主将で捕手だった田中翔が抜けた後、新チームの始動は遅 かった。主戦福島は本来、粘り強く投げるタイプだが、空回り。攻撃も打線の爆発力はな かなか現れなかった。この日、本塁打を含む3安打をたたき出した中原は「自信が持てな かったがやっと満足」と手応えを確信した。 しかし、甲子園での連勝を目標とする宮袋誠監督は「反省点ばかりの試合」と辛口だ。 走塁ミス、失策など、不要な失点、フイにした得点を課題に挙げた。
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