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韓国料理の国際化に挑む「すし王」(上)

ナム・チャンファさん、韓国調理師会中央会長に就任

 「40年近くすしを握ってきた日本食の料理人が、韓国料理の国際化を旗印に掲げる団体のトップになったことに対し、心配される方々もいらっしゃるでしょう。でもわたしはまったく負担に感じていません。わたしも今まで、韓国料理を食べてきたではありませんか」

 韓国のすしの第一人者で、「すし王」と呼ばれてきたナム・チャンファさん(57)が今月21日、社団法人・韓国調理師会中央会の第13代会長に就任した。任期は3年。新会長に与えられた最優先の課題は、来年1月末にチリの首都サンティアゴで開催される世界司厨士協会連盟(WACS)総会の昼食会のメニューを考えることだ。フランス・パリに本部を置くWACSは、世界約100カ国が加盟する「調理師の国連」だ。「2年ごとに開かれる総会の昼食メニューは、次の総会の開催国の調理師たちが、自国の食材を使って提供するのがWACSの伝統。2012年の総会が大田で開催されるため、来年の総会の昼食メニューは韓国が用意しなければならない」とナム新会長は話した。

 ナム新会長は「来年のサンティアゴでの総会こそが、韓国料理を世界にアピールできる絶好の機会だ」と強調した。「韓国の調理師約20人が参加する。食材はもちろん、食器も全部韓国から持っていく」

 具体的なメニューはまだ決めていないものの、12-13種類の韓定食のコース料理を出す方針だ。ナム新会長は「韓国料理の奥深い味、日本料理の見た目の美しさ、洋食のデコレーションなどをすべて応用した料理を披露したい」と話した。

「日本食の料理人として40年近く働いてきたが、今は自分が率先して“日本食”という固定観念を捨てたいと思う」。韓国で「すし王」と呼ばれるナム・チャンファさんは、韓国調理師会中央会長への就任を機に、韓国料理の国際化にチャレンジする決意を固めた。/写真=イ・ジュンホン客員記者

クァク・アラム記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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