オタマジャクシが空から降る現象について
日本気象株式会社では、上層気象観測を行うためラジオゾンデをつけた大きな風船(バルーン)を飛ばします。
そのため、当社では風船の軌道を風の数値予報データをもとに予測しておりますが、今回のオタマジャクシ騒動仮説の一つとして、「風船に乗ってきたオタマ説」の可能性を考察しました。
通常、我々の用いる風船にはヘリウムガス以外何も入れませんが、今回のような軽量のオタマジャクシであれば中に入れることは可能です。その風船内に鳥のえさとなるオタマジャクシやコブナが入っていた場合、空を飛ぶ鳥が風船をくちばしでつつき、風船を破裂させ、中のオタマジャクシを落下させることが可能と思われます。 また、カプセルに時限装置を付けて落下させることも可能です。
では風船はどこから飛んできたのか?
国内ではもちろん、国外から飛んでくる可能性もあります。
我々は、6月4日〜18日に全国各地でオタマジャクシが降った事例を元に、「風船に乗ってきたオタマ説」を検証したところ、風船はアジア大陸から放された可能性があることがわかりました。
≪推定背景≫
風船が上空3,000mの空気の流れに乗って、日本上空に来た時、オタマジャクシを落下させる。
≪推定方法≫
・オタマジャクシが降ってきた(発見された)時間より、上空の空気の流れを、解析値の結果を元に、3日前まで戻す。
・全18事例について推定を実施し、地図上に、風船が流れたと想定される軌道の線を引く。
4日 | 16時40分頃 | 石川県七尾市 |
6日 | 7時半頃 | 石川県白山市 |
9日 | 18時頃 | 石川県中能登町 |
11日 | 13時頃 | 石川県七尾市矢田町 |
15時頃 | 石川県輪島市二ツ屋町 | |
13日 | 7時40分頃 | 静岡県浜松市 |
13日 | 18時頃 | 岩手県紫波町 |
15日 | 8時頃 | 広島県三次市 |
15日 | 深夜〜早朝 | 長野県須坂市 |
15日 | 17時10分頃 | 宮城県大和町 |
16日 | 8時前 | 愛知県知立市長篠町 |
16日 | 13時頃 | 埼玉県久喜市 |
16日 | 16時頃 | 宮城県大崎町 |
16日 | 夕方 | 鹿児島県伊佐市 |
17日 | 6時10分頃 | 福井県鯖江市水落町 |
17日 | 8時40分頃 | 富山県朝日町 |
17日 | 22時30分頃 | 秋田県羽後町 |
18日 | 10時40分頃 | 鳥取県米子市両三柳 |
【上空3000mの空気の流れ(6月4日〜18日) 700hPa天気図】
アジア大陸から日本に向かう空気の流れがあった事が分かります。
「風船に乗ってきたオタマ説」は、あくまで可能性の一つであり、今回の情報が戦争やテロ、犯罪の可能性を肯定しているものではありません。
ともかく今の時代は、空から落ちてくるものには気をつけないといけません。
特に日本の西から飛んでくるものは注意が必要です。
オタマジャクシの楽譜が落ちてくると夢があっていいんですけどね。