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2009年ニュース詳細

オタマジャクシが空から降る現象について

ラジオゾンデ

日本気象株式会社では、上層気象観測を行うためラジオゾンデをつけた大きな風船(バルーン)を飛ばします。

そのため、当社では風船の軌道を風の数値予報データをもとに予測しておりますが、今回のオタマジャクシ騒動仮説の一つとして、「風船に乗ってきたオタマ説」の可能性を考察しました。

通常、我々の用いる風船にはヘリウムガス以外何も入れませんが、今回のような軽量のオタマジャクシであれば中に入れることは可能です。その風船内に鳥のえさとなるオタマジャクシやコブナが入っていた場合、空を飛ぶ鳥が風船をくちばしでつつき、風船を破裂させ、中のオタマジャクシを落下させることが可能と思われます。 また、カプセルに時限装置を付けて落下させることも可能です。

では風船はどこから飛んできたのか?

国内ではもちろん、国外から飛んでくる可能性もあります。

我々は、6月4日〜18日に全国各地でオタマジャクシが降った事例を元に、「風船に乗ってきたオタマ説」を検証したところ、風船はアジア大陸から放された可能性があることがわかりました。


≪推定背景≫
風船が上空3,000mの空気の流れに乗って、日本上空に来た時、オタマジャクシを落下させる。

≪推定方法≫
・オタマジャクシが降ってきた(発見された)時間より、上空の空気の流れを、解析値の結果を元に、3日前まで戻す。
・全18事例について推定を実施し、地図上に、風船が流れたと想定される軌道の線を引く。

4日16時40分頃石川県七尾市
6日7時半頃石川県白山市
9日18時頃石川県中能登町
11日13時頃石川県七尾市矢田町
15時頃石川県輪島市二ツ屋町
13日7時40分頃静岡県浜松市
13日18時頃岩手県紫波町
15日8時頃広島県三次市
15日深夜〜早朝長野県須坂市
15日17時10分頃宮城県大和町
16日8時前愛知県知立市長篠町
16日13時頃埼玉県久喜市
16日16時頃宮城県大崎町
16日夕方鹿児島県伊佐市
17日6時10分頃福井県鯖江市水落町
17日8時40分頃富山県朝日町
17日22時30分頃秋田県羽後町
18日10時40分頃鳥取県米子市両三柳
3000


【上空3000mの空気の流れ(6月4日〜18日) 700hPa天気図】
アジア大陸から日本に向かう空気の流れがあった事が分かります。

700hPa天気図 <大きい画像を見る>


「風船に乗ってきたオタマ説」は、あくまで可能性の一つであり、今回の情報が戦争やテロ、犯罪の可能性を肯定しているものではありません。

ともかく今の時代は、空から落ちてくるものには気をつけないといけません。 特に日本の西から飛んでくるものは注意が必要です。
オタマジャクシの楽譜が落ちてくると夢があっていいんですけどね。