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よくわかる現代魔法
桜坂 洋 イラスト/宮下未紀
定価670円(税込)
『あなたも魔法使いに!』こよみの物語が始まる−−
自分を変えたい! こよみは、現代最強の魔法使い・美鎖の弟子になった。ドジで発育不良なこよみだが魔法の才能は有るみたい……でも、魔法は変に発動してしまい、魔物も出てきて大騒動。現代日本を舞台に女の子たちが活躍する、新鋭・桜坂洋のデビュー作です。
「なんか肌がぴりぴりするんですけど……」
「あら、わかる? それがコードなんだけど」
「コード……って、魔法、ですよね?」
「そうよお」
ヘルスメーターの上でおっかなびっくりバランスをとっているこよみの前に、女は一本の棒を差しだした。六十センチくらいの黒塗りの棒だった。夕方の光に輪郭がとけこんで見える。
こわごわさわると、ほのかに暖かく、硬質な手触りだった。
「まほうの杖……ですか?」
「ただの木の棒よ。コードは棒じゃなくて足元に組んであるの」
「この石畳の下に巨大な魔法陣があったりするんですか?」
「ないない。そんなのないわ。コードはヘルスメーターの中にある基盤を流れているのよ。むかしはコンピューターとかなかったからコードの転写もひと苦労だったらしいけど、いまは便利なものがたくさんあるから」
女の言葉はわけがわからなかった。
森下こよみは魔法の学校を探しに来たはずで、ほこりの匂いのする案内状にはホウキにまたがった魔女の姿が描いてあって、いまはゲキドーの現代で、百年以上前から建っている洋館はいかにも魔法っぽい雰囲気を発散させていて……なのに、こよみは、JISマークがしっかりと刻まれたヘルスメーターの上に裸足で乗っていたりするのだった。
よくわかる現代魔法 ガーベージコレクター
桜坂 洋 イラスト/宮下未紀
定価520円(税込)
ケータイと恋の魔法!? 美鎖と達彦のストーリー
日曜日、達彦は街でふたりの“自称魔女”に遭遇する。美鎖と弓子の魔法バトルに巻き込まれた達彦は、スプレー缶を片手に街中かけずり回るハメに! ガーベージコレクターが渋谷に降臨する時、全ての記憶は失われてしまうのか!? タイムリミットは午後5時!!
狭い空間で、白銀と黒、ふたりの魔法使いが相対した。
「もう一度聞きますけれど、コードを止める気はありませんのね」
「こっちも仕事だもの。あなたが魔法の事件を追わなければならないのと同じくらい大切なことよ」
「しかたありませんわね。できれば穏便に済ませたかったのですが、わたくしも、わたくしの存在にかけて貴女の無法を見逃すわけにはまいりません」
「人生ってそういうものよね」
「よろしいですわ。いい機会です。貴女とは一度、雌雄を決しておかねばならないと考えていました」
「わたしはできれば勘弁してほしいんだけどなあ。古典魔法じゃかないそうもないから」
「韜晦できるのもいまのうちですわよ」
「弓子……楽しそうね?」
「不謹慎ですが、そうかもしれません。いままで、生身の人間相手に魔法で全力を出したことがありませんでしたから……」
よくわかる現代魔法
ゴーストスクリプト・フォー・ヴィザーズ
桜坂 洋 イラスト/宮下未紀
定価540円(税込)
古典魔法使いVS弓子とこよみ、銀座の決戦!!
銀座の学院を訪ねた小学生の弓子は、魔法使い・ギバルテスに襲われる。魔法で過去へ飛ばされたこよみは彼女と共に強大な敵と戦う事に!? 黒ネコの幽霊の秘密とは? 弓子の杖に封印された魔女のライブラリとは?? クリスマスショッパーが起動した伝説の夜。100年の時を越え、戦いが始まる!!
一ノ瀬弓子クリスティーナはパンツをはいてない。
光の加減で角度によってははいてないように見えるけれど本当ははいてるんですよ? だからクレームをつけるのはやめてください、などという詭弁を弄するまでもなく、正真正銘、はいてない。
だからといってパンツはかない同盟とかに加入しているわけではないし、パンツはかない健康法とかにハマってもいない。いつも身につけていないのではなく今日このときたまたまはいていないだけであって、確率で言えば三万六千分の一くらいのめずらしいできごとなのである。
本当だ。
よくわかる現代魔法 jini使い
桜坂 洋 イラスト/宮下未紀
定価520円(税込)
六本木・地上230m! 魔女たちの決戦!!
東京の中心に魔物出現!? 急行した美鎖たち四人は、六本木の巨大複合ビルに誘い込まれる。敵は魔法使い? それともテロリスト? 魔女を復活させるコードが発動し、高層ビルは異世界と化す! 閉じ込められた嘉穂は、たったひとつ残されたハンドヘルドPCを武器に敵に立ち向かうが…!?
「一ノ瀬が火中に飛び込むのはいつものことだから気にすることはないかと」
「失礼ですわね!」
「森下がたらいを呼ぶのと同じ」
「一緒にしないでくださいまし!」
「ええ! たらい、だめなの?」
「べつにだめじゃない。それも大事な個性だから」
「なんでもかんでも個性にすればいいってものではなくってよ」
「個性は重要かと」
個性によって自分が目立つのはまっぴらごめんだけれど、個性があることは悪くないことだと嘉穂は考える。自分のようにあまり特色がないのもそれはそれでおもしろみがない。だから嘉穂は、こよみや弓子のような少女のそばにいるのかもしれない。
よくわかる現代魔法
TMTOWTDI たったひとつじゃない冴えたやりかた
桜坂 洋 イラスト/宮下未紀
定価540円(税込)
秋葉原が魔都になる。少女たちの極限の選択は!?
嘉穂へと届けられた、美鎖の血まみれのアミュレット。わずかな手がかりを元にこよみたちが向かった先は秋葉原。少女たちは敵の罠をかいくぐり、電気の世界を駆け巡る。大魔女が復活するとき、すべての希望と生命は潰えてしまう。最後に残された武器は、知恵と勇気と……たらいだけ!? 魔女のライブラリ編、ついにクライマックス!!
「……秋葉原、という可能性はあるかもな」
「それですわ!」
「よかったな。わかったら早く帰れ」
「わたくしはこれから美鎖を探しに行きますが、そのまえに貴方に知らせておかなければならないことがあります」
「手短にな」
「……わたくしの人生にかけられた呪いは、クリストバルド最大の贈りものだといままでは考えておりました。だけれど、本当に呪いだったのかもしれませんわ。どのような結果になるにせよ、それなりの責任は取るつもりです」
「もったいぶるなよ。これでもおれはいそがしいんだ」
新たな木箱を物色しつつ聡史郎は言う。
二匹の蛇が絡みついた銀の杖を握りしめ、血まみれでぼろぼろの服を着た一ノ瀬弓子クリスティーナは、紫の瞳で聡史郎をまっすぐに見つめた。
「わたくし、美鎖を殺してしまいました」
よくわかる現代魔法1 new edition
桜坂 洋 イラスト/宮下未紀
定価580円(税込)
こよみたちが帰ってきた! SQ.IIのコミックも注目!
ドジでお子さま体型のこよみは、美鎖さんから現代魔法を学ぶことに! でも、魔法にはプログラム知識が必須でアセンブラから勉強するの? その頃、ネットワーク型大規模魔術により日本各地で異変が始まる。異世界の魔物(デーモン)まで出現してしまい!? 天才魔法少女の弓子や委員長の嘉穂も巻きこみ、有明の決戦が始まる! 3年ぶりに帰ってきた桜坂洋と『現代魔法』は、やっぱり要注目です!!
「どうする? この再会はただの偶然だけど、あなたの選択によっては偶然を運命にできるわよ」
女は、静かな声で言った。
銀色のメガネの奥にある漆黒の瞳。深い瞳。アミュレットと同じ色の瞳。はちみつのようなねっとりとした陽光を背に受け、髪の輪郭がハレーションを起こしていた。周囲をとりまく人の姿が灰色の影に見える。灰色の影の中に、墨一色で描かれた女性が立っている。瞬きもしないふたつの黒円がこよみを見つめていた。
おもいきり、息を吸いこむ。
「……」
「……」
「……」
「やります!」
「そう」
にっこりほほえんで、女は手をさしだした。ものすごく白い手だった。
「姉原美鎖(あねはらみさ)よ。よろしく」
「も、森下こよみです」
よくわかる現代魔法 6 Firefox!
桜坂 洋 イラスト/宮下未紀
定価500円(税込)
7月からアニメ化! シリーズ再始動!
大魔女ジギタリスとの激闘に勝利し、ようやく日常が戻ってきた。
こよみも命がけの戦いを経て、魔法使いとしてめざましい成長を……したりはせず、あいかわらずのドジでのんびりした日々を過ごしていた。
そのこよみ達の元に、ナゾの魔法生物・Firefoxが現れる。
正体不明で意思疎通も不可能な魔法生物だが、なぜかこよみには懐いてしまい、いつも一緒♪ しかも、Firefoxちゃんと一緒だと、こよみにも魔法が使えちゃう!
あこがれの魔法使いライフ(かわいい使い魔つき)が始まる!!
アニメ化も決定した大人気の『よくわかる現代魔法』 待望の完全新作登場!
この空の飛びかたは、聡史郎に教わったのではなく、ゴーストスクリプトを覗き見する魔法で覗いた過去の世界にいた聡史郎少年の言葉だった気がする。いまの聡史郎がそのことを憶えているはずはないと思うのだが、まあ、そういうこともあるのかもしれない。深く考えないことにする。
教師の顔で立つ聡史郎の前で、こよみは、そうっと、右足をあげてみた。そのままゆっくりと右足に体重をかける。ふかふかの羽布団を踏んでいるときの感触がした。わずかに空気にめり込んだけれど、ローファーに包まれた右足が地面に墜落する気配はない。空気のかたまりがしっかりとこよみの足を握りしめている。
「行ってこいよ」
聡史郎の言葉とともに、左足を持ちあげ、こよみは宙を駆けだした。
練習もなしに空を飛べるようになるなんて、ひょっとするとこれは、人類の神秘とか大脳に隠された最後の力とかいうやつなのかもしれない。魔法はやっぱりすごい。こよみは思ったが、口に出して言うと誰かに怒られそうなのでやめておくことにする。
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(C) 宮下未紀/集英社
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