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時評コラム

いまどきのオトナ、いまどきの子ども

「児童ポルノ禁止法改正案」反対論が
「規制」への共感を生む不安

 ところが、話題が「具体的な規制」に及ぶと微妙な違いが生まれる。「アニメやマンガは別」や「見るのまでは」から「程度の問題」「年齢による」まで、友人や地域の方々だけでなく、多くの方々も「具体的な規制」には意見が分かれるだろう。

 それでも「なにがなんでも規制」というのが提案した議員諸氏である。あえて解釈すれば「倫理のためには、まずは規制=摘発」だろう。誰に聞いても意見が分かれるにもかかわらず「とにかく規制」では暴論であり、子どもに関わる現場の方々も冷静になれば納得はしない。

 限られた議員諸氏などを除けば、多くが「なにがなんでも、とにかく規制」には疑問を持つ。だからこそ、逆に、反対論が「規制=摘発」への共感を呼んでは本末転倒だろう。そこが気にってしかたがない。

個人的な「性的好奇心」まで踏みこんで所持を罰することの是非を

 その代表例が「単純所持」である。改正案によれば「何人も、みだりに、児童ポルノを所持し(中略)電磁的記録を保管してはならない」とある(参照:児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律案)。

 対して「児童ポルノ画像を添付したスパムメールが自分のパソコンの中に勝手に入っていたり、児童ポルノと知らないでうっかりクリックして画像をホームページなどからダウンロードしてしまう可能性がある」が反対論だという(参照:児童ポルノ禁止法:改正案の課題 与党と民主、異なる『単純所持』定義 毎日jp 7月20日)。

 本当にそうだとしたら、あまりにも現実ばなれしている。だいたい、スパムメールを無防備に受信するだけでなく、その添付ファイルを見るのは、ウイルスに「汚染してください」といっているのに等しい。一般的なインターネットユーザなら、こんな危険は犯さないだろう。

 また「うっかりクリック」も考えにくい。超高速回線で小さな画像なら瞬時にダウンロードできるかもしれないが、通常の鑑賞する画像なら一定の時間がかかり、途中で中止することもできる。

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