千葉市花見川区の団地で店員、豊田愛子さん（６１）が殺害され、次女の智美さん（２２）が連れ去られた事件で、殺人容疑などで逮捕された仲田敬行容疑者（２８）が姉名義で航空券を予約したため、千葉北署捜査本部が逃走経路を把握したことが２４日、捜査関係者への取材で分かった。仲田容疑者は逃走途中の栃木県内で変装用衣類を購入していた。

　捜査関係者によると、捜査本部は、羽田空港の防犯カメラに１９日、仲田容疑者と智美さんに似た２人が写っていたことを確認。搭乗者名簿を調べたところ、仲田容疑者の姉名義で那覇行きの航空券を予約、同じ名義のクレジットカードで購入していたことが判明した。

　捜査本部は２２日夕、那覇市に捜査員を派遣。仲田容疑者は２３日に那覇市内で発見された際、財布は持っていなかった。

　また、仲田容疑者は栃木県内で変装用の衣類や靴を購入していた。

　那覇市内で逮捕された際、仲田容疑者は上下黒っぽい服装をしていたが、智美さんを千葉市から連れ去った１８日午前や、栃木県内のガソリンスタンドで給油した１９日は、別の服装をしていた。

　智美さんも連れ去られた際は、白色のＴシャツに短パン、裸足だったが、発見時は黄色の半袖シャツに七分丈のジーパン、赤いスニーカーを履いていた。

　仲田容疑者は自身が指名手配され、自分や智美さんの写真や服装が公開されていることを知り、警察の追跡捜査や一般からの通報を免れるため、智美さんとともに服装を変えたとみられている。

　捜査本部は２４日から本格的な取り調べを始め、事件後の足取りや動機などについて調べている。