仲田容疑者を那覇で逮捕  次女保護、容疑を否認

　千葉市花見川区の団地で店員豊田愛子さん（６１）が殺害され、次女智美さん（２２）が連れ去られた事件で、千葉、沖縄両県警は２３日、智美さんの元交際相手で、殺人と逮捕監禁の容疑で指名手配していた住所不定、職業不詳仲田敬行容疑者（２８）を那覇市内で発見し逮捕。一緒にいた智美さんを無事保護した。

　千葉北署捜査本部によると、仲田容疑者は２３日午後４時半ごろ、那覇市牧志の携帯電話ショップを出たところで捜査員から「仲田か」と声をかけられ「そんな人間ではない。違う」と返答したが、抵抗する様子もなく那覇署に任意同行された。

　調べに「間違いだらけです」と供述。殺人容疑について「やっていない」と否認、逮捕監禁容疑の一部を認めている。

　任意同行時、仲田容疑者は帽子にサングラス姿。智美さんにけがはなく「怖かった」と話している。捜査本部は２３日夜、仲田容疑者を那覇空港から羽田空港経由で千葉北署に移送した。

　逮捕容疑は１８日午前９時２０～３０分ごろ、団地の２階踊り場近くで、愛子さんの首など数カ所を刃物で切り付けて殺害、智美さんを車で連れ去り監禁した疑い。

　仲田容疑者は１９日にクレジットカードで沖縄行きの航空券を購入し、同日午後１時すぎ、羽田発の航空機で智美さんとともに那覇に向かった。羽田、那覇両空港の防犯カメラに２人とみられる男女が写っていた。２人は沖縄でホテルを転々としていたという。

　捜査本部は沖縄県警に捜査を要請。仲田容疑者が２２日に那覇市内の携帯電話ショップに立ち寄ったことをつかみ２２日夕、沖縄に捜査員を派遣していた。

　智美さんは１月ごろから６月ごろまで、出会い系サイトで知り合った仲田容疑者と交際。７月に車で愛知県まで連れ回されるなどしたため、千葉北署にストーカー被害の相談をしていた。