【東京】民主党の岡田克也幹事長は２４日の会見で、米軍普天間飛行場の県外移設先について「政権を取って、米側と信頼関係を築いた上で、いろんな可能性を検討していく」と述べ、具体的な言及はしなかった。対米交渉に関しては「日米関係の３０年、５０年の持続可能性を視野に話し合うべきだ」との考えを示した。

　移設先の具体案が示されていない点を中曽根弘文外相が「非常にずるい」と批判したことについて、岡田氏は「（１９９６年の）橋本・モンデール合意以降、一体何年たっているのか。その間の責任を棚上げにして民主党を批判するのは無責任」と反論した。

　移設先候補地として航空自衛隊の新田原（宮崎）、築城（福岡）両基地が検討されているとした一部報道は「（そういう事実は）ございません」と否定した。

　自民党が７月２２日付全国紙に掲載した意見広告で、在沖米海兵隊のグアム移転協定について「民主党は、沖縄県民の負担を軽減する協定にもかかわらず反対した」と記したことにも反論。「反対したのは普天間の移転が前提だったから。協定を認めることは普天間の辺野古移転を認めることになる」と述べた。その上で「極めて事実に反する記述が目立つ。有権者に正確な情報を開示して堂々と議論する姿を望みたい」と苦言を呈した。