岡山放送局

2009年7月25日 20時46分更新

カブトガニの産卵を確認

国の天然記念物に指定されている

カブトガニの卵が7年ぶりに笠岡市の砂浜で見つかり、一時は笠岡市で絶滅しかけたカブトガニの個体数が順調に増えている可能性があるとして注目されています。

カブトガニの卵が発見されたのは、笠岡市内の砂浜で笠岡市のカブトガニ博物館の研究員が、7月21日に、地面から10センチほどの深さの砂のなかで確認しました。

卵は直径が3ミリから4ミリの大きさでおよそ300個確認され、博物館では産卵してから2週間ほど経っていると見ています。
順調に育てばあと1ヶ月ほどでふ化してカブトガニの子どもが海に泳いでいき、笠岡湾周辺で脱皮を繰り返しながら成長するということです。

かつてカブトガニの生息地として知られた笠岡市では、海の干拓や水質の汚染などの影響で個体数が減少し、一時は絶滅の危機を迎えていました。

このため笠岡市では、カブトガニの人工繁殖を進めながら市内の海岸周辺で14年前からカブトガニの子どもの放流を行うなどして自然の中で繁殖させる事業を本格的に始めました。

博物館によりますと笠岡湾周辺で自然に産卵された卵が見つかったのは7年ぶりで、博物館ではカブトガニの個体数が順調に増えている可能性があるとみています。