岡山放送局

2009年7月25日 20時46分更新

”竜巻”被害額は3億7千万円


美作市で発生した竜巻と見られる突風の被害額について市は現地調査の結果、建物や自動車、それに農業で合わせて3億7千万円に上るとの見積もりを発表しました。

美作市のまとめによりますと、今回の突風による被害額は、建物の被害が2億8000万円、農業への被害が8000万円、それに自動車への被害が1000万円の合わせて3億7000万円に上ると見積もっています。

このうち、建物については、22日、被害が出た地域に建築士を派遣して建物を調査した結果をもとにそれぞれの建物の被害の程度に応じて、6段階にランク付けして被害額を計算したということです。

市のまとめでは住宅は65棟が全壊や一部が壊れるなどの被害を受けたほか、倉庫や車庫などは53棟が被害を受けたことがわかったということです。

調査に同行した美作市建設部の小林英樹係長は建物の被害の特徴について、「風の圧力だけで割れた窓ガラスが多数あったほか、車庫や倉庫などの簡易な建物については特に大きな被害を受けている」と指摘しています。

一方、建物の周辺では屋根から飛ばされた瓦が田んぼや畑に落ちる被害が起きています。

被害を受けた農地では、瓦やガ
ラスなどが農家の人のケガの元となったり農機具が巻き込んで故障の原因となったりする危険性があることから、農作業の妨げになっています。

美作市の調査ではこうした被害は、安蘇地区や下山地区などの田んぼや畑、あわせて12.6ヘクタールに広がり、撤去作業や表面の土を取り替える作業におよそ8千万円かかるものと見ています。

美作市と地元の農協は地域の農家190戸に対して文書を配って、農作業中にケガをしないよう注意を促すとともに、瓦などを出来るだけ早く回収するよう呼びかけています。