愛知、熊本両県警合同捜査本部は、いずれも無職の住所不定、服部秀彦(58)と横浜市中区、川畑健市(58)の両容疑者を詐欺容疑で逮捕し、24日に名古屋地検に送検した。捜査本部によると、服部容疑者らは振り込め詐欺グループのリーダー格で06年1月~09年6月、1都2府30県の約260人から約5億6000万円を詐取したとみて裏付けを急ぐ。
警察庁によると、振り込め詐欺の実行役は20~30代が8割を占め、「アラ還」(還暦前後)世代は珍しいという。2人は声を変えるボイスチェンジャーを使用していたとみられている。
逮捕容疑は、共謀して08年12月中旬ごろ、名古屋市南区の男性(80)宅に電話し、息子を装って「会社の金を使い込んだ。監査があるので金が欲しい」などとうそを言い、6回にわたって計620万円をだまし取ったとしている。
捜査本部によると、服部容疑者らは東京都新宿区歌舞伎町のマンションをアジトに、暴力団関係者を装い「有料アダルトサイトの未納料金の回収を請け負った」などと脅す手口を中心に、振り込め詐欺を繰り返していた。【秋山信一】
毎日新聞 2009年7月25日 東京朝刊