東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 東京 > 7月25日の記事一覧 > 記事

ここから本文

【東京】

都下水道局ワッペン作り直し問題 『コスト意識強化を』

2009年7月25日

 都下水道局が、作業服のワッペンを約三千四百万円かけて作り直した問題で、都監査委員は二十四日、住民監査請求に対する結果を発表。むだに支出した作り直し費用の返還請求は棄却したが、同局に「コスト意識強化や実効性ある再発防止策」などを求める意見を付けた。都監査事務局によると、請求棄却の結論に意見を付与するのは異例という。

 この問題は、同局が四月から職員の作業服を一新する際、服に付けるワッペンも新調。「東京都下水道局」の文字の下に、水をきれいにするイメージを表現する水色の波線を描いた。作製後、この線が「他の要素を加えない」とする都の内規に反するとして、約二万枚すべて作り直した。

 発覚後、石原慎太郎知事は「バカじゃねえか」などと批判。同月、当時の下水道局長を減給処分とした。

 住民監査請求は後藤雄一前都議が行った。監査委員は返還請求を棄却する一方で、委員五人全員一致の意見を付与。「経済性、効率性などを十分考慮した的確な行政運営に努め、信頼回復に全力を尽くす」よう求めた。

 

この記事を印刷する