仲田容疑者「連れ去った後は覚えてない」

　千葉市花見川区の洋服店員豊田愛子さん（６１）が殺害され、次女智美さん（２２）が連れ去られた事件で、殺人、逮捕監禁容疑で逮捕された住所不定、職業不詳仲田敬行(ひろゆき)容疑者（２８）が、千葉北署捜査本部の調べに対し、「智美さんを連れ去った後のことは覚えていない」などと供述していることが２４日、わかった。

　「事件当日、愛子さんと会った」とも説明しているが、容疑については否認しているという。

　捜査本部は同日、智美さんの証言から、栃木県佐野市の東北自動車道・佐野藤岡インターチェンジ（ＩＣ）近くの山中で逃走に使われた車を発見。智美さんは事情聴取に対し、「逃げると危害を加えられると思った」と話しており、捜査本部は、仲田容疑者が車を乗り捨てた後、智美さんを連れてＩＣ近辺の公共交通機関から羽田空港に向かったとみて調べている。

　捜査関係者によると、智美さんは１８日午前、仲田容疑者に連れ出される際、２階の踊り場で殺害された愛子さんを目撃していたという。智美さんは捜査員に、「母が死んだのは知っていた」と話したが、１８日以降の行動については「何も考えられなかった」と打ち明けるなど、精神的なショックを受けているという。