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世は陰謀に満ちていると…評論家・太田竜さん

5月19日腹膜炎で死去、78歳

太田竜さん(クリックで拡大)

 5月19日、腹膜炎で78歳で死去した評論家・太田竜(本名・栗原登一)さんを偲ぶ会が6月23日・東京・アルカディア市ケ谷で行われた。

 偲ぶ会のテーマは「辺境最深部から出撃せよ!」。毛沢東の“農村をもって都市を包囲せよ”を彷彿させるカッコいいアジだが、本人は反スターリンからトロツキー主義を自称。武闘路線を放棄した共産党を見限って黒田寛一らと革共同(革命的共産主義者同盟)の母体を創設するなど新左翼のハシリだ。ひと回り下の全共闘世代に向けて武装蜂起をアジりまくり、1974年に三菱重工爆破事件を起こした東アジア反日武装戦線の大道寺将司死刑囚らは太田さんの思想的影響下にあるとされている。

 だが、その後も太田さんの思想は変遷する。まず、アイヌ革命論に手を出した。これは反帝主義を移相させたと理解できなくもない。しかし、自然食運動や環境保護といった昨今のエコブームにつながるムーブメントに早くから目端を利かせていたのに続き、ハマり込んでいったのは“陰謀論”である。

 いやなにも、太田さん自身が陰謀をたくらむのではない。世は陰謀に満ちていると思い込むほうだ。映画「陰謀のセオリー」(97年)のタクシー運転手、メル・ギブソンそのものの姿である。膨大な著書や訳書の一部を羅列してみよう。

 『イルミナティ 世界を強奪したカルト』『300人委員会−「世界人間牧場計画」の準備はととのった!!』『ユダヤ・ロスチャイルド世界冷酷支配年表』『長州の天皇征伐』『9・11陰謀は魔法のように世界を変えた』…。

 執筆のかたわら、ベンジャミン・フルフォード氏や副島隆彦氏、船井幸雄氏と対談。80年代には、日本みどりの党や東郷健の雑民党から国政へも挑戦したが、晩年になって行き着いた陰謀論はなんと、太古の地球に宇宙から来た爬虫類型人類レプティリアンが世界を裏で操っているというものだ。ア然。

 思えば辺境遠くまで来た人である。もう出撃することもなく安らかに眠ってほしい。合掌。

ZAKZAK 2009/07/24

太田竜

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