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復活ヒール朝青龍!優勝したいならオレ倒せ

 朝青龍が寄り切りで琴光喜を下す=愛知県体育館
 朝青龍が寄り切りで琴光喜を下す=愛知県体育館

 「大相撲名古屋場所12日目」(23日、愛知県体育館)

 横綱朝青龍が大関琴光喜を寄り切り、2敗に引きずり降ろした。力なく敗れた前日から一変して支度部屋ではカメラマンに「(撮影を)やめろ!!」と3度どう喝するなど“らしさ”も復活。14日目と千秋楽に1敗の大関琴欧洲、横綱白鵬と対戦することが濃厚で一躍、既に3敗ながら優勝争いのカギを握る存在となった。白鵬は大関魁皇を寄り切り、琴欧洲も雅山を引き落とし1敗を守った。

  ◇  ◇

 地元・愛知県出身の琴光喜に大歓声が巻き起こる。ただでさえヒールの朝青龍を完全アウェーの空気が包み込んだが、朝青龍には逆効果。出し投げで相手を崩すと、右四つから一気に寄り切った。あっけなく土俵から飛び出した魁皇戦とは別人のような取り口だった。

 前日は出さなかった左手でまわしをたたく“儀式”も復活させた。琴光喜への声援の話題に「熱くなるよね。負けるもんか!」と力強かった。魁皇との一番とは気合の入り方が違うのは明らか。常に脚光を浴びていないと力を出せないようだ。

 闘争心は取組後も冷めなかった。古傷を抱える左ひじをさすったところを撮影するカメラマンに「やめとけ!」とどう喝を3連発。質問を繰り返す記者にも「なんでしつこく聞くんだ!」とにらみつけた。まさに朝青龍の“らしさ”全開だ。

 武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)も「相手が優勝候補だから何が何でもと思ったんだろう」と分析した。13日目の相手が日馬富士になり、14日目に琴欧洲、千秋楽に白鵬と対戦することが濃厚になった。優勝争いに絡む取組なだけに、気合十分な姿を見られるのは間違いない。

 2日連続で右肩にテーピングをしており、体調は不完全なまま。それでも「残り全部頑張りたいね。右肩?頑張るって言ってるだろ」と吐き捨てた。負けん気を取り戻した朝青龍が賜杯争いのカギを握る。






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