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応援に来ないで!?麻生首相は「刺客」だって

衆院解散後の記者会見で、厳しい表情を見せる麻生首相
衆院解散後の記者会見で、厳しい表情を見せる麻生首相
Photo By 共同

 衆院は21日午後、本会議で解散された。政府はこの後の臨時閣議で「8月18日公示―30日投開票」の総選挙日程を決定。自民、民主の2大政党が政権を懸けて激突する40日間の歴史的な政権選択選挙が事実上スタートした。衆院選は小泉純一郎首相の下で自民党が圧勝した05年9月の郵政選挙以来約4年ぶりで、8月に行われるのは戦後初めて。麻生太郎首相は本会議前の自民党両院議員懇談会で謝罪を連発。涙ぐむ場面もあったが、午後6時からの会見では一転して民主党批判を展開した。

 麻生首相は両院議員懇談会の冒頭で「反省とおわびを申し上げたい。私の発言はぶれたと言われた。国民に政治不信、不安を与え、結果として自民党の支持率低下につながった」と陳謝。地方選連敗についても「多くの方々に多大な迷惑を掛けた」との認識を示した上で、衆院選に向け一致結束を要請した。

 最後に「開かれた形で、ここに一致結束は出来上がった」と述べると、目にはうっすら涙。首相は民主党の小沢一郎代表代行が西松建設事件をめぐる会見で涙した際、周囲に「涙が似合わないのは、おれと小沢ぐらいだ」と言い放っていた。

 官邸での会見でも冒頭、政権内の混乱について「私が至らなかったため、国民に不信感を与えた」などと陳謝し、“出陣会見”としては異例の展開となった。

 首相周辺は地方選での連敗を受け、早く謝罪するべきだと進言してきた。与党関係者は「解散までのぶら下がり取材などで謝罪をしておくべきだった。これから戦うという解散会見での謝罪とは驚きだ」とあきれた表情を浮かべた。

 だがその後は民主党の政策を「景気対策、福祉の財源、日本の安全保障、いずれも自民、公明両党の政策には及ばない。けた違いのばらまきだ」などと述べ厳しく批判。民主党が北朝鮮貨物検査特別措置法案の審議に応じず、廃案となったことについて「極めて無責任だ。政権を取ったらやると言うなら、なぜ今はやらないのか」と話し、「国民の暮らしに責任を持てるのはどの政党か。それを判断してもらいたい」と語気を強めた。

 首相は前日の20日、小泉純一郎元首相が4年前の郵政解散時に行った会見のDVDを見たり、広告代理店関係者から会見の見せ方などのレクチャーを受けたという。会見には水色のネクタイで臨み、バックには赤いカーテン。4年前の小泉元首相と同じだった。

 ただ、党内での風当たりは強いまま。閣僚経験者の1人は「首相は党内で“刺客”と呼ばれている。選挙区に入ると票が減るからだ」と話した。

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