2009年7月24日15時4分
難民認定を申請中の外国人の唯一の公的支援である外務省の「保護費」の支給基準が今年度から厳格化され、5月末で計100人が支給を打ち切られていたことが分かった。難民申請者が急増するなか、政府予算が不足したためだ。命綱を断たれた外国人は住居の立ち退きにあうなど生活苦にあえいでいる。
保護費は、難民認定を求めて来日した外国人に対して、法務省入国管理局から認定か不認定かの審査結果が出るまでの期間、生活を支える目的で83年度から外務省が続けている制度。外郭団体「難民事業本部(RHQ)」を通じて月に1回、1日1500円(12歳未満は750円)の生活費と、1人上限4万円の住居費の合計金額を手渡している。在留資格のない難民申請者には就労許可が出ないため、難民申請者にとっては「命綱」のような存在だ。
外務省人権人道課によると、これまでは難民申請中の外国人は「生活に困窮している」と認められれば一定期間、支給を受けることができた。しかし、今年度から基準を見直し、支給対象を病気が重い人や子ども、妊婦、高齢者に絞り込んだという。
この結果、計100人が対象から漏れた。5月の保護費支給人数は、新規の申請者を含めても174人と、前月の263人から激減した。支援団体には、5月中頃から「家賃を払えずに住居を追われた」などの訴えが急増し、対応に追われている。
同省人権人道課は「生活困窮者にはできるだけ支給したいが、予算が足りず、本当に必要な人の手に届けるために絞り込まざるを得なかった」と説明している。(市川美亜子、宮嶋加菜子)